世界最速の4階級制覇に? 田中恒成のスゴすぎる経歴「3階級制覇も世界最速で達成」
今月24日、ボクシングのトリプル世界戦が行われる。 【写真を見る】鍛え上げられた肉体を披露! 田中恒成のトレーニングの模様
両国国技館のリングに立つのは、WBAバンタム級王者・井上拓真(28)、WBCバンタム級王者に挑戦する中谷潤人(26)、WBOスーパーフライ級王座決定戦に挑む田中恒成(こうせい)(28)である。 一般には知名度イマイチの三選手だが、実はボクシングファン垂涎のぜいたくなラインナップなのだ。 「拓真は、かの井上尚弥(30)の弟。いつも兄貴と比べられて気の毒ですが、強豪を倒し続けている実力者です」 とスポーツライターが語る。中谷も、 「昨年5月、ラスベガスで2階級制覇を達成。その際の衝撃的なKO劇がアメリカで話題となり、各メディアの年間最優秀KO賞を総ナメに。今回は階級を上げて3階級制覇に挑みます」
「世界最速での4階級制覇の可能性が」
メインイベントは井上拓真。セミファイナルは中谷で、セミ前が田中だ。が、 「最も注目してほしいのは恒成です。日本人で過去2人しか成し得ていない4階級制覇に挑みます」 ちなみに、2人の達成者とは井岡一翔と井上尚弥。これだけで十分に注目に値するが、 「今回の試合は彼のプロ21戦目。勝てば、6階級制覇のレジェンド、オスカー・デラホーヤの24戦目を上回る、世界最速での4階級制覇となります」 世界最速! すごい! が、驚くのはまだ早い。
3階級制覇も世界最速
「実は恒成、3階級制覇も、世界的ボクサー、ワシル・ロマチェンコに並んで世界最速で達成しているんです。プロ5戦目で世界王者になったのも、尚弥の記録を塗り替えて日本人最速記録。ちなみに、兄の亮明(30)は東京五輪ボクシング銅メダリストです」 すごすぎる……。しかし、これほどのボクサーがなぜあまり知られていないのか。 「名古屋の畑中ジム所属で、中継の多くが中部地方ローカルなんです」 加えて、 「2020年に井岡と対戦し、全国区になりかけたのですが、KO負けを喫し、不敗神話が崩れてしまった。試合後、井岡にドーピング疑惑が発覚するも、JBCの不手際でウヤムヤに。彼の黒星はこの1戦だけです」 地上波中継はないがアマゾンプライムで観戦できる。
「週刊新潮」2024年2月29日号 掲載
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