超巨大ビジョンは沖縄アリーナの約25倍…“規格外”新アリーナで初のNBA公式戦
10月24日(現地時間10月23日)、NBAロサンゼルス・クリッパーズが新本拠地である「Intuit Dome(インテュイット・ドーム)」でフェニックス・サンズと2024-25シーズンの開幕戦で対戦。超満員の1万8300人が記念すべき一戦にかけつけた。 クリッパーズは、チームの顔でもあるカワイ・レナードが負傷欠場したなか、ゲームハイの29得点を挙げたジェームズ・ハーデンを中心に奮闘。第4クォーター残り21秒にケビン・デュラントに起死回生の2ポイントを決められオーバータイムにもつれると、一進一退の展開で競り負け敗戦。最後は試合終了間際でハーデンがフリースロー2本を揃えきれず、最終スコア113-116で決着した。 いきなり大激戦が繰り広げられた会場となったのが、今年完成したばかりのインテュイット・ドーム。総工費20億ドルとも言われる大金が投じられたクリッパーズの新本拠地は、今年8月に行われたブルーノ・マーズのこけら落とし公演で開業した。2026年のNBAオールスターや、ロサンゼルス2028オリンピックのバスケットボール競技会場にもなる予定だ。 一際目を引く「Halo Board」と名付けられたリングのような形状をした裏表2面の超巨大ビジョンは、総面積3565.2平方メートル。これは沖縄アリーナ(収容人数約8500人)のメガビジョンの約25倍にものぼり、日本国内のバスケットボールファンにはイメージし難いほどのサイズだろう。 また、ゴール裏には「The Wall」と呼ばれる座席の区切りがないスタンドエリアを設置。欧州サッカーのボルシア・ドルトムント(ドイツ)のゴール裏から着想を得たと言われており、この日行われた開幕戦でも一体となって応援(またはブーイング)する様子があった。 さらに、1000を超えるトイレを設置していることも話題の一つに。建設段階からクリッパーズオーナーのスティーブ・バルマー氏は、“アリーナの目玉”を問われた際に「トイレ!1160個のトイレと小便器!NBA平均の3倍だ!ファンにはトイレで待ってもらいたくない。すぐに席に戻ってもらいたいんだ」と熱弁したことが話題になった。ちなみにトイレ数は、日本で今春開業したLaLa Arena TOKYO-BAY(ららアリーナ/収容人数約1万人)の3倍以上。こちらもやはり規格外だ。 名物オーナーの“熱い思い”が込められたインテュイット・ドームでは、座席から売店およびトイレを含めた導線を最短化した一方で、コンコースのモニター数などを減らし、より多くのファンをより早く座席に戻ような設計になっているという。 熱狂を生む新本拠地での初勝利の瞬間はいつ訪れるか。クリッパーズの次のホームゲームは、日本時間10月31日(木)11時30分から。ポートランド・トレイルブレイザーズと激突する。
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