【医師が解説】寝ても疲労感が残る、腰痛や肩こり、眠りが浅い。もしかしてベッドが合っていないのが原因かも? 確認方法はある⁉
普段、ベッドに寝ているという人は、知っておきたいことがあります。それは、ベッドマットレスが睡眠のよしあしを決めることから、ベッドマットレスが合っていないと熟眠できなかったり、肩こりや腰痛につながる恐れがあることです。 【画像】背骨のコリをほぐすストレッチ法 今回は寝姿勢と健康の関係と共に、ベッドマットレスの選び方についても詳しい整形外科医の富和清訓先生に、マットレスが合っていないことの身体への影響とマットレスの選び方のポイントを教わります。
ベッドが身体に合っていないと感じる人は約3割!
マットレスなどを手掛けるブランド「ZINUS(ジヌス)」の日本法人ZINUS JAPAN株式会社が、全国の20代~60代の男女600名を対象に行った、現在使用しているベッドマットレスに関する調査結果によれば、70%もの人が「自分の身体に合ったマットレスの選び方がわからない」と回答したのです。 28%の人が、「現在、使用しているベッドは身体に合っていない」と回答しており、ベッドの寝心地に不満があるようです。 実際、ベッドマットレスは睡眠に直接影響を及ぼし、意外にも健康を左右するようなのです。 確かに寝心地が悪いと身体的に違和感があり、睡眠を妨げることがわかりますよね。でも、具体的にどんな影響があるのかが気になるところです。
マットレスが合っていないことの身体への悪影響
ZINUSの調査結果を受け、マットレスの選び方をレクチャーしていた富和先生によると、マットレスが合っていないと、腰痛などの身体の痛みや違和感が生じて疲労が増すリスクもあるのだそうです。 そして、特に重要なのが、「寝返り」なのだとか。 「睡眠時において、寝返り動作は非常に大切です。人は長時間、寝返りをしなければ、『床擦れ(とこずれ)』が発生します。医療現場では自力で体位変換がむずかしい方には、スタッフが2~4時間おきに体位変換を行っています。 また睡眠中に姿勢を変えることは、筋肉の緊張を分散させ、布団の中の湿度・温度の調節にもつながります。そのため、寝返りがしにくい状態で寝てしまうと、局所の筋肉の緊張が強くなり、肩こりや腰痛を悪化させたり、発汗調節がむずかしくなるリスクがあります」 肩こりや腰痛の悪化は日々のパフォーマンスの低下につながるため、避けたいものですよね。 「マットレスは睡眠時の姿勢を支えていますが、うまく作用していないと『ぐっすり寝た』という熟眠感が損なわれます。また、寝起きに腰痛や身体的な痛みが生じれば、せっかくの休息時間が疲労時間に変わってしまい、朝起きたときに疲れがどっと出るなどの状態になってしまいます」 マットレスは健康や若さをキープするためにも重要なのですね。