45歳の会社員です。20年も働いているのに今辞めても退職金が「500万円」しか出ません。定年まで続ければもっともらえますか?
退職金は、勤続年数に応じて受け取れる金額に差が出るのが一般的です。会社の規模や役職などによっても違いは出るため、勤続年数の割に少ないと感じる人もいるでしょう。退職金を優先するなら、定年まで勤務を続けたほうが得策なのでしょうか。 本記事では、定年時に受け取れる退職金の平均額や、損をしない辞め方について解説していきます。
学歴別・退職理由別に見る平均的な退職金支給額
厚生労働省がまとめた「令和5年就労条件総合調査」の「退職給付(一時金・年金)の支給実態」では、退職理由と勤続年数による退職金の平均額を学歴別に見ることができます。本項では、どれくらい違いがあるのか紹介していきます。 なお、この調査は勤続20年以上かつ45歳以上の退職者を対象にしたものです。 【大学・大学院卒(管理・事務・技術職)の場合】 自己都合は1441万円、定年退職は1896万円、会社都合は1738万円で、早期優遇は2266万円となっています。20~24年で退職した場合の平均額は1021万円です。 【高校卒(管理・事務・技術職)の場合】 自己都合は1280万円、定年退職は1682万円、会社都合は1385万円で、早期優遇になると2432万円と平均額は大きく上がります。20~24年で退職すると、平均額は557万円です。 【高校卒(現業職)の場合】 自己都合は921万円、定年退職は1183万円、会社都合は737万円、早期優遇は2146円が平均額です。20~24年で退職したときの、平均額は406万円になります。
平均から推測する定年時の退職金は?
45歳で勤続年数20年なら、入社したのは25歳です。定年が60歳と仮定した場合、定年退職までの勤続年数は35年になります。 先ほどの厚生労働省の資料で勤続年数35年以上の平均を見ると、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)は2037万円、高校卒(管理・事務・技術職)は1909万円、高校卒(現業職)は1471万円です。勤続年数を考慮しない平均額で見ても、定年まで続けるほうが受け取れる退職金は多くなるといえます。