「S&P500」人気に続くのは「日本株」か「インド株」か? =ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年8月
大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2024年8月のトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第2位は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で前月と同じだった。第3位には前月の第4位から「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」が浮上。第4位には「日経平均高配当利回り株ファンド」が前月の第8位からジャンプアップするなど、日本株ファンドのランクアップが目立った。また、同ポイントの第4位に「iTrustインド株式」が前月の15位から大幅にランクアップし、「iFreeNEXT インド株インデックス」も前月の第5位から浮上するなど、インド株ファンドの人気も回復した。
ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に続いて、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」が第3位に浮上してトップ3を「eMAXIS Slim」シリーズで独占した他、第10位にも「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」が食い込むなど、「eMAXIS Slim」シリーズの強さが際立っている。このため、トップ10圏内には、主要なインデックスファンドは「楽天」の「S&P500」と「オールカントリー」、そして、「iFree」の「S&P500」が残るのみとなった。
インデックスファンドの差別化要因は、運用管理手数料(信託報酬)くらいしかない。人気のあるインデックスファンドは、販売手数料が無料になっている。そして、信託報酬は年0.1%を下回る水準になっている。その中で、「eMAXIS Slim」シリーズは、商品コンセプトとして「業界最低水準」を謳い、実際に競合ファンドが手数料率を引き下げるたびに、業界最低水準の手数料率を引き下げてきた。競合他社が、「S&P500」や「全世界株式(オール・カントリー)」など、一部の銘柄に絞って極端な手数料率の引き下げを行ったとしても、その全てに同水準への引き下げを実施し、結果としてシリーズ全ての銘柄で「業界最低水準」を実現している。結果として「eMAXIS Slim」をブランドとして磨いてきたことになる。