「外国人排斥に近い」スコットランドの判定に対する怒りにアルゼンチン人主審の母国メディアが猛反論…「スペイン人のVAR担当に言及しないのは奇妙だ」
「南米と欧州の審判の間に階級やレベルの違いがあるかのような言い分だ」
同メディアはまた、この連盟間の派遣が行なわれたのは前回大会(2021年)が初で、同じくアルゼンチンのフェルナンド・ラパリーニ審判は、奇しくもスコットランドがクロアチアに1対3で敗れたグループステージの一戦を主審として裁いていることも伝えている。 ちなみにこのテジョ審判は、2022年のカタール・ワールドカップでも笛を吹いているが、自身が裁いた準々決勝でポルトガルがモロッコに0-1で敗れた際には、ブルーノ・フェルナンデスが「まだ勝ち残っている国(アルゼンチン)の審判が我々を裁くなんて、なんとも奇妙だ。彼らは明らかに我々に不利な状況を作り出した。前半には、明らかなPKが見逃された」、またペペが「アルゼンチン人の審判が我々の試合を裁くなんて受け入れられない。賭けてもいい。この大会はアルゼンチンが優勝すると」と激怒したことでも話題になった。 話を今回のEUROに戻すと、スコットランドからは強い怒りを買うことになってしまったバイアブランカ出身の42歳。同じ英国のレジェンドストライカーであるアラン・シアラー(イングランド)も、コメンテーターを務める公共放送『BBC』で「あの判定は酷かった。私が見るに、明らかなPKだ。オルバンの右膝がアームストロングの左ふくらはぎに当たって倒している」と、クラーク監督に同意している。 しかし、テジョ審判の母国メディアであるアルゼンチンの日刊紙『LA NACION』は彼を擁護。「あれはPKではない。まず、アームストロングはオルバンを引っ張っている。そして、あのプレーの前にすでにアームストロングはバランスを崩していたし、オルバンの接触も相手を転倒させるほど強力なものではなかった」と、“欧州勢”に異論を唱えた。 また、自国の審判の起用に対する批判についても、「UEFAによって選ばれたはずのアルゼンチン人審判の能力を疑問視するような批判は、外国人排斥に近い。南米の審判とEUROで審判を務める審判の間に階級やレベルの違いがあるかのような言い分だ。さらに、クラーク監督は、テジョ審判がW杯でも試合を裁いたことを知るべきだ。また、クラーク監督がVARを担当していたスペイン人のアレハンドロ・エルナンデスについてはいっさい言及しなかったのも奇妙な話だ」と反論している。 構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】
- 「夜が青く染まった」 後半AT8分での劇的ゴラッソ&ベスト16入り決定にイタリア歓喜! 一方でその“歩み”には批判が集中…「真の王者はドンナルンマだけ」との指摘も
- 土壇場の同点弾でGS突破のイタリア代表、課題山積のなか決勝Tを勝ち上がるために必要なのは「スカマッカとキエーザの“覚醒”」【EURO2024コラム】
- ワントップにはフェアプレーに徹したあの偉人が! GS2節終了時点の「ベストイレブン」を英国メディアが選定【EURO2024】
- 「彼の人生に“アモーレ”が入る余地はあるのか?」伊紙がイタリア代表で恋人がいない“フリー”選手をピックアップ「彼女とのラブストーリーはすぐに終焉した」【EURO2024】
- “バッジョ事件”の犯人は東欧系? 誰の自宅か分かっていなかった? 市長は「地域の平穏を取り戻すために、必要な活動を支援していく」