PMS時期のニキビケア、どうする? 女性ホルモンによる肌揺らぎ時期のおすすめスキンケア
生理前、PMS(月経前症候群)になるといつもより毛穴の開きを感じたり、肌が脂っぽくなったり、といった変化を感じると思います。その結果、ニキビもできやすくなり悩ましい時期ですね。PMS時期の肌トラブルは、女性ホルモンのゆらぎに影響されて起きています。ホルモンバランスを意識したスキンケアの方法について、皮膚科専門医の慶田朋子先生に伺いました。 女性毛穴ケア&ニキビケア5選(写真)
便秘改善と乾燥対策が大事。乾燥肌の人も要注意!
増田:PMSの時期のニキビの原因から考えると、便秘改善と乾燥対策がニキビ予防やニキビを悪化させないケアになりますか? 慶田先生:そうですね。便秘改善と乾燥対策は、大切です。便秘があってニキビに悩んでいる方は、酸化マグネシウム剤などで便秘を改善し、腸内を整えることでニキビがよくなることも少なくありません。また、ヨーグルトなどの発酵食品、水溶性食物繊維、雑穀などの穀類を食べることで腸内環境を少しずつ整えていくことも大切です。便秘改善には、食事の工夫、睡眠、運動習慣、ストレスコントロールも重要です。過剰なストレスは、腸内機能を低下させると言われています。 また、ニキビができる方は、脂性肌の方だけでなく、乾燥肌の方であることも珍しくありません。乾燥肌=肌のバリア機能が低い証拠ですので、肌荒れを起こしやすく、炎症をきっかけに毛穴の入り口(毛漏斗部:もうろうとぶ)の角層が厚くなり、毛穴が詰まってしまいます。すると、皮脂が溜まって常在菌のアクネ菌が増えることで、ニキビができやすい人もいます。皮脂腺が大きく皮脂量が多い人のニキビとは、メカニズムが違うのです。対策としては保湿が大事です。 肌の水分量が下がっていて、メイクのノリが悪い、くすむ、透明感がない、キメが粗くなるなどを感じたら、ニキビ予防のためにも保湿をしっかりしてください。PMSの生理前は、皮脂腺が活発になります。ニキビもできやすいですが、炎症のないニキビ(白ニキビ)が2~3個できるくらいであれば、皮膚科を受診する必要はないでしょう。 もし長引くニキビで悩んでいたら、皮膚科を受診してください。皮膚科でのニキビ治療の基本は、毛穴に皮脂が詰まりにくくする治療と、アクネ菌に対する治療です。 保険診療では、おもに塗り薬と飲み薬で治療を行いますが、専用の器具で毛穴に詰まった皮脂を押し出す処置もあります。または、保険適用外ですが、ケミカルピーリング(古い角質や毛穴に詰まった角栓を優しく溶かす治療)、IPL照射(フォトフェイシャル)などの治療が行われています。