神奈川の企業倒産、10月は50件 5カ月連続増 東京商工リサーチ調べ
神奈川県内で10月に発生した企業倒産は50件、負債総額は31億2900万円だったとのリポートを、信用調査会社の東京商工リサーチ横浜支店が公表した。前年同月と比べ9件多く、増加は5カ月連続。小規模事業者の倒産が多く、負債総額は3億円余り減少した。 件数を業種別にみると、最多は建設業で、前年同月比6件増の18件。特に土木関連が目立ち、「人手不足で受注が難しくなった」との声が聞かれるという。 負債額が最大だった倒産は、米計測機器メーカーの代理店「Hemisphere Japan」(厚木市、5億6000万円)。平成18年の設立で、円安の影響から収益が圧迫された。 今後の見通しについて、東京商工リサーチは「借入金利が上昇しており、負担増を吸収しきれず資金繰りに行き詰まる例が増えそうだ」と指摘。10月までの倒産件数は前年同期と比べ30件多い455件に達しており、年間では新型コロナ禍前の令和元年(523件)を上回る可能性もあると予測している。