浦和FW興梠慎三が引退セレモニーでサポーターへ3つのお願い「これからはかっこいい行動で…」
◆明治安田J1リーグ ▽第38節 浦和0―0新潟(8日・埼玉スタジアム) 浦和はホームで新潟と対戦し、0―0で引き分けた。 今季限りでの引退を表明しているFW興梠慎三は5月22日のルヴァン杯長崎戦(0●1)以来、約6か月ぶりに先発で出場。元日本代表MF小笠原満男氏を抜いて単独7位の通算526試合目のJ1出場を果たした。得点することはできなかったが、最後までストライカーとして得点を狙う姿を見せた。 試合後のセレモニーで興梠は高校時代の恩師、家族、チームメートへの感謝を示した後、最後にサポーターへ3つのお願いをした。 まずはサポーターの暴力行為により、今季の天皇杯の出場資格を失われたことについて話した。「天皇杯はこれまでなかなかチャンスをもらえなかった若い選手からしてみれば、大いにチャンスをもらえる大会でもあります。そのチャンスを潰してしまったということは、心のどこかに刻んどいてください。もちろん、ふがいない試合をした選手たちの責任でもあります。問題を起こしたサポーターはおそらく自分より長く浦和にいて、僕よりも浦和レッズを愛していた人たちだと思います。もうこれ以上、そういう人たちを失いたくはありません。あなたたちサポーターは僕にとってはヒーローです。ヒーローはかっこよくなくてはいけません。これからはかっこいい行動で浦和レッズをサポートしていただけたらと思います」と思いの丈を語った。 2つめは「今シーズンは残留を争うようなシーズンになってしまいました。来年こそは優勝争いをしてくれると信じています。サポーターの皆さんも浦和レッズを信じて、そしてここにいる選手たちを信じて、今まで通り熱い声援の方よろしくお願いします」と求めると、最後は自身のチャントをもう一度歌ってもらうことをお願い。5万5814人集まり、真っ赤に染まったスタンドから興梠コールを受けながら選手として最後の時を過ごした。
報知新聞社