【飯塚事件】“再審の扉”またも開かれず 専門家に聞く「妥当」「門前払い」 地裁による証拠開示の勧告を検察は拒否→法整備の議論を 福岡
裁判所は裁判のやり直しを認めませんでした。久間氏を有罪としたDNA型鑑定以外の状況証拠、それは、 ▽女の子2人の誘拐現場で事件当日、久間氏のものに似た「紺色ワゴン車」が目撃されたこと。 ▽そこから20キロほど離れたランドセルなどの遺留品発見現場で、事件当日に「紺色ワゴン車」を見たという目撃証言。 ▽久間氏の車内から、血痕と尿反応が発見されたことなどがあります。 2021年に起こした久間氏の妻が起こした2度目の再審請求で、弁護団はこれらの証拠を突き崩すため、2つの新証拠を提出しました。
1つ目は、事件当日の新たな目撃証言です。 証言によりますと、この証言をした男性は事件当日の午前、飯塚市の八木山バイパスを車で走行し、白い軽自動車とすれ違った際、幼い女の子2人が後部座席に乗っているのを目撃したといいます。 ■木村泰治さん 「悲しそうな顔が一番印象に残っています。一瞬、誘拐でないかなと。でもまさか 2人も女の子を乗せとるから。」 運転していたのは、丸刈りで色白の男。つまり“久間氏とは特徴の違う男が、幼い女の子2人と一緒だった”という証言です。 そして、もうひとつの「新証拠」は。
■永石莉里子記者 「確定判決が“誘拐場所”としたのが、こちらの三差路です。ここで最後に女の子2人を目撃したとされる女性の証言が、きょうの再審の判断の争点となりました。」 当時、警察がまとめた女性の供述調書には「事件当日の午前8時30分ごろ、車で通勤途中に女の子2人を三差路付近で見た」と記されています。 確定判決ではこの女性の証言が、女の子が誘拐された時間や場所と、目撃された「紺色ワゴン車」をつなげる、重要な証拠の一つとなっています。 しかし。 ■女性の証言より 「女の子を見たのは事件当日ではない。それを見たという供述調書に強引にさせられた。」 女性は去年11月の尋問で、供述は警察や検察に押し切られたものだったと証言を覆したのです。
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