アジア杯に呼びたかった…。欧州で輝く23歳以下の日本人選手10人。パリ五輪希望の才能たち
MF:佐野航大 生年月日:2003年9月25日 所属クラブ:NECナイメヘン(オランダ) 23/24リーグ戦成績:20試合2得点3アシスト 20歳の佐野航大も欧州で輝きを放っている期待の若手選手だ。ファジアーノ岡山でプロキャリアをスタートさせた佐野はプロ初年度から主力に定着して注目を集めると、2023年8月にオランダのNECナイメヘンに移籍して欧州でのチャレンジをスタートさせた。 佐野はシーズン序盤こそサブメンバーとしてベンチを温めることもあったが、2024年に入ってからは主力として定着し、リーグ戦も第18節のトゥウェンテ戦以降全試合にスタメン出場している。 佐野は岡山時代から多様なポジションをこなすポリバレントさを見せていたが、オランダでもその能力を変わらず発揮しており、試合状況やシステムに応じて左右のWGやセントラルMF、FWとしてもプレーしている。こうした対応力の高さもコンスタントに起用され続けている理由の1つだろう。佐野に対する評価も次第に高まってきており、地元メディア『Voetbal International』も彼のオランダ移籍について「成功」と評価している。 フェイエノールトとのKNVBカップ決勝戦の大一番でも先発として起用されていたことからも、佐野がクラブから大きな信頼を寄せられていることがうかがえる。試合に敗れたためクラブ史上初の快挙達成のヒーローになることはできなかったが、それを糧に来季以降さらなる活躍を見せてくれる可能性もあるだろう。
MF:福井太智 生年月日:2004年7月15日 所属クラブ:ポルティモネンセ(ポルトガル) 23/24リーグ戦成績:7試合1得点1アシスト 世界的ビッグクラブのバイエルン・ミュンヘンに18歳で完全移籍した福井太智も欧州で輝く若き日本人選手の1人だ。サガン鳥栖の育成組織で育ち、推進力のあるドリブルや正確なパスを持ち味に16歳でトップチームデビューを果たした逸材は、正式なトップチーム昇格を待たずして世界で戦う決断をした。 ドイツに渡ってバイエルンのセカンドチーム(ドイツ4部相当)から挑戦をスタートさせた福井は、ここでしっかり定位置を掴むと、2023年9月のDFBポカール1回戦プロイセン・ミュンスターとの試合に途中出場してトップチームデビューを果たし、地元メディアからも一定の評価を得た。今年1月からはポルトガルのポルティモネンセへ今季終了までの期限付き移籍でプレーしている。 ポルティモネンセでは当初こそサブとしての扱いだったが、後半から途中出場したリーグ戦第27節のブラガ戦で評価を覆すことになる。86分に味方からパスを受けた福井はペナルティエリアの外からスーパーゴールを叩き込んだ。それ以外にも1アシストをマークするなど攻守に躍動し、この試合をきっかけに序列を上げて、4月は3戦連続でインサイドハーフやボランチとしてスタメン起用されている。 現在残留争いの渦中にあるポルティモネンセが福井に求めるのは救世主としての働きだ。ここでクラブの窮地を救う活躍を見せればさらなる注目を集めるに違いない。