アジア杯に呼びたかった…。欧州で輝く23歳以下の日本人選手10人。パリ五輪希望の才能たち
FW:小田裕太郎 生年月日:2001年8月12日 所属クラブ:ハーツ(スコットランド) 23/24リーグ戦成績:21試合5得点0アシスト U-23日本代表がパリオリンピックの本戦出場となれば、小田裕太郎も招集メンバーの候補となる選手の1人であろう。爆発的なスピードを特徴とする小田は各世代別代表としてプレーし続け、2020年にはヴィッセル神戸の育成組織からトップチームへ昇格するなど、着実にステップアップしてきた。そして2023年1月にさらなる高みを求めてスコットランドのハーツでプレーすることを選択した。 欧州挑戦の1年目は小田にとっても満足のいくものではなかっただろう。リーグ戦終盤にはスタメンとして定着するも、奪ったゴールは「1」と寂しい数字となった。だが今季は2度の負傷に見舞われながらもここまでリーグ戦21試合に出場し、異国の地でキャリアハイとなる5ゴールをマークしている。 とは言っても、小田はしっかりとチームで定位置を掴んでいるわけではない。リーグ戦は半数が途中出場であり、今季加入したコスタリカ代表の若手ケネス・バルガスと右サイドのポジションを争っている状況だ。だが将来有望な若手として、小田にかけられている期待は決して小さいものではない。5月からリーグ戦はプレーオフに突入するが、小田はここでしっかりアピールして勝負の3年目に繋げることができるか。
FW:福田師王 生年月日:2004年4月8日 所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ) 23/24リーグ戦成績:4試合0得点0アシスト 福田師王は将来のサッカー日本代表を牽引する存在として大きな期待をかけられている選手だ。高校サッカーの名門・神村学園高校で頭角を現した福田は、Jリーグを経由せずにボルシア・メンヒェングラートバッハに加入して大きな注目を集めた。 2023/24シーズンはセカンドチームからのスタートとなり、ここで12月までに13試合出場5ゴール1アシストの好成績をおさめると、1月にはトップチーム昇格を果たした。順調にステップアップした福田はその後さっそくブンデスリーガ第19節のレバークーゼン戦でデビューし、ここまでトップチームの4試合に出場している。 ブンデスリーガでは試合終盤での途中出場のみの起用で、ゴールもまだあげることができていないが、福田のポテンシャルに対する現地の評価は高い。『ビルト』紙は福田を「日本の至宝」として扱い、第27節のフライブルク戦直前には、FW陣に離脱者が多く出ていた状況下ではあったものの、この一戦に福田がスタメンとして起用される可能性も示唆していた。 現在福田はセカンドチームの主力として結果を残しながら、トップチームでもチャンスをうかがっている状況だ。チャンスをものにしてブンデスリーガ初ゴールをあげることができれば、さらなる飛躍へと繋がる可能性もあるだろう。パリ五輪に向けて期待がかかる才能の1人である。