アジア杯に呼びたかった…。欧州で輝く23歳以下の日本人選手10人。パリ五輪希望の才能たち
MF:鈴木唯人 生年月日:2001年10月25日 所属クラブ:ブレンビーIF(デンマーク) 23/24リーグ戦成績:20試合7得点6アシスト 鈴木唯人はパリ五輪世代の中心選手だが、欧州初挑戦は彼にとって苦い経験となったに違いない。世代別日本代表や清水エスパルスでの活躍によって、2023年1月に満を持してリーグ・アンのストラスブールへ期限付き移籍となったが、約半年の在籍で出場は3試合のみと苦戦し、シーズン終了後に日本復帰となった。 しかし、昨年8月にデンマークの名門ブレンビーIFに完全移籍すると、鈴木は新天地で息を吹き返した。2023年こそサブとしての起用がメインだったが、今年に入ってからはスタメンに定着し、国内リーグのレギュラーシーズン最終節シルケボー戦では圧巻のハットトリックを達成する。 この一戦を境に鈴木の評価は一変することとなった。リーグ優勝を決するプレーオフ上位ラウンドに入ると勢いはさらに増し、4試合の出場で2得点4アシストと大車輪の活躍によってチームで確固たる地位を築いている。当初サブだった鈴木は、またたく間に苛烈な優勝争いを繰り広げる首位チームの命運を握るキーマンに変貌を遂げた。 こういったチーム事情もあってかAFC U-23アジアカップ2024を戦うメンバーからは外れた鈴木であるが、パリオリンピック本戦出場となれば招集が望まれる重要な戦力となるだろう。
MF:斉藤光毅 生年月日:2001年8月10日 所属クラブ:スパルタ・ロッテルダム(オランダ) 23/24リーグ戦成績:17試合3得点5アシスト AFC U-23アジアカップ2022年大会で背番号10を託された斉藤光毅は、着実にスター選手への階段を登っている最中にあると言えるだろう。横浜FCの最高傑作とも評価された斉藤は16歳でトップチームデビューを果たし、19歳でベルギーのロンメルに移籍して欧州初挑戦となった。 欧州挑戦3年目となる2022/23シーズンにスパルタ・ロッテルダムに期限付き移籍すると、斉藤は一気に評価を高めることとなる。シーズン終盤に調子を上げて定位置を掴み、最終的にリーグ戦26試合出場7得点5アシストの成績でフィニッシュした。 今季も引き続きスパルタに期限付き移籍してプレーする斉藤は、ハムストリングの負傷により4ヶ月弱の離脱を強いられながらも、チームの中心選手としてプレーしている。昨季の活躍からオランダでもすっかり注目される存在となり、斉藤への警戒も強まっているが、依然として切れ味鋭いドリブルを持ち味に左サイドで違いを生み出し続けている。 今年1月からは新たに加入した三戸舜介とともにチームの両翼を担っている。スピードと突破力のある日本人コンビは強力な武器だ。スパルタへの期限付き移籍は現状今季までとなっているが、ステップアップも含めて来季に向けた斉藤の去就には今から注目だ。