NISAで毎月「3万円」を積み立てる同僚を見て焦っています。「月1000円で30年」積み立てでも効果はありますか?
(運用益および最終積立金額は※7を基に筆者作成)
積立投資のポイント
続いては、積立投資をこれから始める方にお勧めするポイントについて解説します。 1.長期に積立を続ける 投資対象となる株式や投資信託は、日々その価格が変動します。そのため、初心者のうちは価格動向に一喜一憂し、損得勘定から短期の売買を繰り返しがちになります。その結果、高値で購入、安値で売却することになりかねません。そこで、毎回一定額の資金を投資し、長期にわたり保有することが積立投資のポイントとなります。 2.投資対象を分散する 性質が異なる複数の資産に投資対象を分散することにより、値動きをお互いに打ち消すことが期待できます。 そこで、複数の資産を組み込んだ投資信託を投資対象とすることがポイントになります。 3.「つみたて投資枠」で、積立投資信託から始めよう 新NISAの「つみたて投資枠」で購入できる投資信託は、金融庁が「長期の分散・積立投資に適しているもの」として選定した投資信託に限られます。そのため、まずは「つみたて投資枠」を利用して、無理のない金額で積立投資を始めることをお勧めします。 なお、「つみたて投資枠」の銘柄は、大きく「株式100%型」と「複合資産型」に分けられます。 株式100%型:複数の株式のみで構成された投資信託 複合資産型:複数の株式と債券を一定割合で組み込んだ投資信託 積立投資をこれから始める方は、「新NISAナビ」(※6)を利用して「複合投資・インデックス」の銘柄から選ぶとよいでしょう。
まとめ
NISAは、運用間に配分される配当金や、売却時の譲渡益に対する課税が免除されますので、投資を始めるならNISAを利用しましょう。 まずは、NISAの「つみたて投資枠」を利用して、無理のない金額を拠出して積立投資信託を購入することから始めましょう。そして、長期間保有することで、複利効果も期待できます。 出典 (※1)金融庁 初めてみよう! NISA早わかりガイドブック (※2)金融庁 新しいNISA (※3)国税庁タックスアンサー No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得) (※4)国税庁タックスアンサー No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税) (※5)確定拠出年金教育協会 新NISAってどんな制度?仕組みや始め方を初心者にもわかりやすく解説 (※6)確定拠出年金教育協会 新NISAナビ (※7)金融庁 資産運用シミュレーション 執筆者:辻章嗣 ウィングFP相談室 代表 CFP(R)認定者、社会保険労務士
ファイナンシャルフィールド編集部