「完全にアウト」「類人猿は先住民?」と疑問殺到で大炎上したMrs.GREEN APPLEの新MV「コロンブス」。謝罪は迅速かつ的確なのに、なぜ公開に至った?
これらの描写について、SNS上では「奴隷商人だったコロンブスを賛美する内容はいかがなものか」「類人猿は先住民をなぞらえているのか」「完全にアウトだろ」といった指摘が相次ぎ、13日午後にはYouTubeに掲載されていたMVは非公開になった。 ■各所から謝罪文が出されることに 公開中止に際して、レコード会社であるユニバーサルミュージック(所属レーベル;EMI Records)と、所属事務所のProject-MGAは連名で、レーベルと事務所でMVを制作したと説明し、「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていた」「当社における公開前の確認が不十分」などと謝罪した。
その数時間後には、大森さんからも謝罪文が出された。 「類人猿が登場することに関しては、差別的な表現に見えてしまう恐れがあるという懸念を当初から感じておりましたが、類人猿を人に見立てたなどの意図は全く無く、ただただ年代の異なる生命がホームパーティーをするというイメージをしておりました」(謝罪文より) こうした懸念から、「意図とは異なる伝わり方」を避けるべく、スタッフとの確認を重ねていたといった経緯を説明しつつ、「ある事象を、歴史を彷彿とさせてしまうMVであったというご指摘を真摯に受け止め猛省」しているとした。
キャンペーンソングとして起用していた日本コカ・コーラも、この日、報道各社に「コカ・コーラ社はいかなる差別も容認しておりません。今回の事態を遺憾に受け止めております」とのコメントを出し、今後は「コロンブス」による広告展開を控えるとした。なおMVの事前確認はしていなかったという。 ここまでの一連の経緯を見てみると、事後対応については、極めてまっとうな印象を受ける。SNSで炎上状態になってから、非公開までのスピードの速さしかり、謝罪文や企業コメントが出されるタイミングも、比較的迅速と言えるだろう。