<衆議院選>生活の党・小沢一郎代表の第一声【全文書き起こし】
私は45年前に、古い話ですけども、田中角栄先生の門をたたいて、どうか弟子入りをお願いしますと、そう言いました。あの人情味のある優しい先生だから「おお、よしよし」つってすぐ弟子にしてくれるかと思いましたら、そうでなかったです。多くの人たちに対しては本当に優しい、人情味のある、世話好きの先生でしたけれども、こと政治選挙に関しては大変厳しい先生でありました。私、なんと言われたか。「おお、おまえが小沢一郎か。政治家になりたいって。政治家に、国会議員になりたいんなら、5万軒戸別訪問して5万人以上の人と握手して、それからもう一度俺んとこ来い」。そう言われました。 その心は何か。直接たとえ短時間であっても地域の皆さんと、選挙区の皆さんと、握手をし、言葉を交わし、そうしなければ本当にみんなが何を悩み、何が困っているのか、どう思っているのか、政治に何を望んでいるのか分かんないじゃないか。東京でなんぼ本読んだって分かりません。そういうことを田中先生に言われました。おまえたちはまず、偉そうに天下国家論ずるより先に選挙区の地元の皆さんが本当にその気持ちをしっかりと自分の胸にたたきこんで、そうして地元の大地に根を下ろした。そういう政治家にならなくてはならない。天下国家はそれからでも十分だ。こう言って先生からしかられました。私はその言葉を忠実に守り、国に帰って一生懸命歩いて、一生懸命皆さんとお話をして、そして、しばらくしましてから田中先生のところに行って、ようやく弟子入りを許された。そういう経過があります。 私はそれ以来、四十数年たっておりますけれども、そのときの先生の言葉と、私自身の政治信条として今日まで忘れずに、ずっと持ち続けて政治を行ってきたつもりであります。そういう考え方からいたしますと、本当に今、行われている政治。かつての自民党は今のような考え方じゃなかったですよ。私も自民党に長くいました。