高齢化する世界、資産運用者に迫る変化と決断-課題は先送りできず
9410億ユーロ(約156兆円)の資産を監督するDWSにとって、それは年金基金の資産を債券から株式にシフトすることを意味するという。DWSで西欧地域の最高投資責任者(CIO)を務めるべラベ・フェーリング氏は「長期的なインフレ期待が以前よりも高い水準にある環境では、その影響の緩和に寄与する資産へと、年金ポートフォリオのエクスポージャーを増やしたいところだ」と述べた。
通常は退職年齢が近づくにつれ、株式市場の変動からポートフォリオを守るために債券を多く保有することを年金運用者は好む。マニュライフ・インベストメント・マネジメントのマルチアセット・ソリューション担当CIO、ネイサン・スーフト氏はこれを変える必要があると語る。
日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2014年に株式の比率を高めるよう運用見直しを決定したように、各国政府も準備を整える必要がある。ユライゾンSLJキャピタルのスティーブン・ジェン氏は、GPIFよりもさらに大胆になるよう米国と欧州に促している。
原題:The Investment Implications of a World That’s Fast Getting Older(抜粋)
--取材協力:Naomi Tajitsu.
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Alice Atkins, Sujata Rao