「綺麗になっていく友人と自分を比べ、悔しかった」骨形成不全症の女性、障害と正面から向き合うきっかけとなった言葉
2~3万人に一人が発症する骨形成不全症を患いながらも、「やりたいことは全力で挑戦する」をモットーに発信を続けているインフルエンサーの咲さん。ちょっとした外傷で簡単に骨折してしまうほど、全身の骨が脆弱している症状に、物心ついた頃には「みんなと違うのか!まぁいっか!!」と気楽に構えていたものの、成長するにつれ、周囲の人に対する羨ましさが強くなっていったといいます。多感な時期の病気への葛藤、そんな自分を受け入れ、SNSで発信していく現在までを聞きました。 【写真】約80回骨折を経験も…少しの間であれば立つこと・歩くことができる咲さん、長期入院とリハビリを頑張った賜物
■「“障害だから”は使わない。当たり前にならない。謙虚でいること」厳しくも温かい両親の言葉
――咲さんのTikTok投稿には「かわいいし、明るいし、元気もらってる」「めちゃめちゃかっこいい」「素敵な方」などのコメントが寄せられています。 「SNSをやると、嬉しいコメントもあれば悲しいコメントもあり、私の中では悲しいコメントの方が多いかな.と思っていましたが、ほとんどあたたかいコメントで溢れていて嬉しかったです。 『可愛い』や『明るい』も嬉しかったですが、『元気をもらってる』というコメントは、誰かの役に立っていると感じることができ、SNSをやっていて良かったなと思いました。いつも助けてもらっているからこそ、誰かの役に立ちたいと思っていたので、とても嬉しかったです」 ――ご自身が、明確に骨形成不全症を患っていることを認識したのはいつ頃でしょうか? 「4、5歳くらいの頃には、自分が人とは違って、何かをすると骨折すると感じ始めていたと思います。それでも子どもの頃の方が気楽に考えていたかもしれないです。“みんなと違うのか!まぁいっか!!”って。大人になるにつれ、いろんな人と関わっていくなかで、人と違うということを改めて感じて、羨ましいと思うようになりました」 ――親御さんは咲さんに対してどのように接していましたか。 「特別優しくはなかったです(笑)。みんなと同じように接してくれて、障害関係なく、よく怒られていましたし、『可哀想に。ごめんね』というような声かけはなかったと思います。 印象に残っている言葉で今も大事にしているのは、『“障害だから”という言葉は使わない。当たり前にならない。謙虚でいること』です。もちろん障害上できないこともありますが、障害だから仕方ないと思ってしまうと、少しずつやらないことを選んだり、やってもらうことが当たり前になってしまいがちなので、よくそういった言葉をかけてくれました。そのおかげで今もその言葉を心に刻んでいます」