正智深谷、聖望学園とのS1リーグ対決をPK戦の末に制し関東大会へ
令和6年関東高校サッカー大会埼玉予選は4月27日、埼玉スタジアム第2グラウンドで準決勝2試合が行われ、正智深谷と東京成徳大深谷が勝って本大会(5月25~27日・千葉県)の出場権を獲得した。初顔合わせのファイナルは、4月29日11時から浦和駒場スタジアムでキックオフ。“深谷ダービー”による決勝戦は、埼玉のすべての公式戦を通じて初となる。 【フォトギャラリー】正智深谷 vs 聖望学園 正智深谷は1-1から突入した聖望学園とのPK戦を3-2で制し、2大会ぶり8度目の決勝進出。聖望学園は初の決勝と初の関東大会出場を逃した。 立ち上がりから敵陣で試合を進めた正智深谷は、白岩龍と赤川空音(ともに3年)の両MFが左右から仕掛けてチャンスを作った。厳しいプレスと出足の速さで上回り、ボールを保持する時間が長く、相手に効果的なアタックをさせなかった。ただし、ボールを支配してはいたものの、敵の守りを切り裂く展開には持ち込めず、決定的なシーンは前半10分、白岩の右クロスをボランチの吉田匠吾(3年)がヘディングシュートした1度くらいだった。 聖望学園はマイボールにしてもつなぎのパスでミスが目立ったほか、崩しのパスを配給できず自陣で守備に追われる時間が長かった。大型FW太仲貴哉、力強いドリブルを武器にするFW増本怜音(ともに3年)の2トップに生きたボールが渡らずに苦戦した。 しかし前半13分にゴールやや左22メートル付近でFKを獲得。ボランチの小山晃也(3年)の強シュートを相手GKが弾き、そのこぼれ球を拾ったCB武田渉吾(3年)が蹴り込んで先手を取った。 1点を追う正智深谷は後半の序盤から攻勢に出た。5分、MF近藤七音(3年)のパスを預かったFW中島亜漣(3年)が、中央から決定的なシュートを放ったが右ポストをかすめた。2分後にも白岩の右クロスを再び中島が合わせたが、DFのブロックに阻止される。21分には旺盛な攻撃参加を見せていた左SB鹿倉颯太(3年)の左クロスから、吉田が打ったがGKに防御され、なかなかゴールを割れないでいた。 正智深谷にとってはじれったい流れが続いていたが、30分に同点ゴールが生まれる。辛抱強く外からのアタックを繰り返していた鹿倉が、絶好の左クロスを供給すると白岩がヘディングシュートを決めて同点。 試合は延長にもつれ込んだ。 正智深谷はその後半5分に途中出場のFW高野大輝(3年)が、左から持ち込んで惜しいシュート。相手守備を崩して9分に中島が放った一撃も左へ抜けていった。 後半の聖望学園はほとんど得点チャンスがなく、31分からFWファサン ダニエルを投入して劣勢を打開しようとしたが、ダニエルは延長も含めてシュートを打てなかった。 延長でも勝負がつかず試合はPK戦を迎え、両チームとも4人を終えて2人が成功。先蹴りの正智深谷の5人目が決めたのに対し、聖望学園は失敗して3-2で決着した。