あなたはいりません…。日本人選手を干した歴代監督(4)~(6)「2番手にすら入っていない」。超有名監督に酷評されたのは?
監督と選手の相性は重要だ。その相性の良さから秘蔵っ子としてキャリアを通して何度もタッグを組むこともあれば、逆に全く起用されずにお別れするケースもある。今回は、さまざまな理由で日本人選手を起用しなかった監督を紹介する。※リーグ戦出場数は同監督の下での成績。
セバスティアン・ヘーネス×原口元気(シュツットガルト) リーグ戦成績:4試合0得点0アシスト 原口元気はブンデスリーガにて、日本人の中では長谷部誠、奥寺康彦、大迫勇也に続いて4番目に多い172試合に出場している。現在32歳と経験豊富な同選手ではあるが、現在シュツットガルトで指揮を執るセバスティアン・ヘーネス監督の下では全く出場機会を掴むことができていない。 原口は昨年1月にウニオン・ベルリンからシュツットガルトへと移籍した。加入後は8試合連続スタメンと最年長としてチームを牽引。ところが、ヘーネスが4月にシュツットガルトの監督に就任すると、そこからあからさまに出場機会が激減する。そこから現在にかけてブンデスリーガでの先発の機会は一度しかなく、今季に限っては1試合しか出番が訪れていない。 現在、原口がほぼ構想外となっている中でシュツットガルトはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の3位と躍進を続けている。逆に原口が出場機会を得ていたヘーネス政権以前は降格圏に沈んでおり、この状況で無理にベテランMFを起用する理由はないだろう。なお、41歳のドイツ人監督は今月8日にシュツットガルトとの契約延長を発表しており、来シーズン以降も指揮を執ることが決定的に。逆に原口の契約は今季終了までであり、このまま退団となるのが既定路線となっている。
フィリップ・クレマン×南野拓実(モナコ) リーグ戦成績:18試合1得点4アシスト 今シーズン南野拓実は完全復活を遂げた。現在リーグ・アンではチーム2番目に多い6ゴールを決めており、5アシストはトップの数字だ。SNSでも「モナ王」と話題沸騰の日本代表MFは2月25日に行われたRCランス戦で試合終了間際に劇的な勝ち越しゴールを決めるなど、その異名に相応しい大暴れぶりを披露している。これだけの活躍ができるようになったのは、昨夏にフィリップ・クレマンからザルツブルク時代の恩師アドルフ・ヒュッターへと監督が変わった影響が大きい。 なぜ南野はクレマンの下で活躍できなかったのか。一昨夏にリバプールから1500万ユーロ(約21億円)の移籍金でモナコへと加入した日本代表MFだったが、当時はかなり前線が飽和状態だった。主将のウィサム・ベン・イェデルを筆頭にブレール・エンボロ、マイロン・ボアドゥ、ケビン・フォラントと4人のストライカーに加えて、後半戦からは当時18歳の新星MFエリーゼ・ベン・セギルが積極的に最前線で起用されていた。 クレマン監督は[4-4-2]を基本フォーメーションに戦っており、その中で南野は自らのポジションを見つけることができなかった。ツートップは先述したストライカーたちが優先的に起用され、両WGにはより個人での打開力のあるドリブラーが先発に名を連ねた。近い距離で味方選手との連係から持ち味を発揮する日本代表MFからすれば難しい環境であり、その結果リーグ戦では18試合1得点4アシストと寂しい成績に終わってしまった。