元バーテンダーがコース新『60』で首位発進。71歳にして初の予選突破を目指す選手も。フェデックスカップフォールは奥深い
PGAツアー来季のシード権とポイントランク積み上げを目指すフェデックスカップフォール。第2戦のサンダーソンファームズ選手権初日にはイングランド出身の41歳がジャクソンCCのコースレコードを更新する12アンダー60をマーク。最終ホールのバーディチャンスを決めればシーズン3人目の59達成者になるところだったが3メートル弱を外し50台ならず。しかし2位に3打差をつけ単独トップに立った。
この日バック9からスタートしたデビッド・スキンズは前半と後半でそれぞれ4連続バーディを奪い12バーディ、ノーボギーで12アンダー60をマーク。これは21年にウィル・ザラトリスが出した61を1打破る新コースレコード。 本人にとってもキャリアベストで「途中7アンダーくらいになったとき自分でも“ワォ!”と思った。最後の3メートルを決めれば59だったからちょっと悔しいけれど、12アンダーは夢のようなラウンドだ」と低音ボイスで喜んだ。 イギリスの高校を出て渡米しテネシー大学で心理学を学んだが卒業後はバーテンダーをしていたという異色の経歴の持ち主。これまで主に下部ツアー(コーンフェリーツアー)を中心に活動しておりPGAツアー歴は浅い。 現在ポイントランク108位で今大会がツアー50試合目。もし勝てば63位に浮上しネクスト10(来年のシグネチャーイベント2試合に出場できる51位から60位の選手)が見えてくる。 異色といえば71歳にしてPGAツアー8回目の出場を果たしたリード・ヒューズもいる。昨年9月にガルフステーツE-Z-GOセッション選手権で優勝し今大会への最年長出場権を獲得。 大会初日70代とは思えない若々しい体型でピンクのポロシャツを着こなした彼は前半1アンダーで折り返し、ツアー8戦目にして初の予選突破が期待された しかし11番でトリプルボギー、13番でダブルボギーを叩いて4オーバー76でホールアウト。129位に沈み予選突破の夢は遠のいた。 「2つ悪いホールがあったけれどPGAツアーの選手たちに囲まれてプレーできて本当に特別な1日になった。挽回するのは難しいけれどめげずにロースコアを目指したい」 一緒の組で回ったのはケビン・ドーハティとパーカー・クーディ。ドーハティは平均飛距離314ヤードでツアー4位の飛ばし屋。2000年生まれのクーディはヒューズの孫といってもおかしくない24歳。 「まだチェックしていないけれどフェイスブックに反響があるだろうね」。そういうと71歳は愉快そうに笑った。
川野美佳
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