宝くじで「1億円」当せん! 受け取り時に「税金で半分取られる」こともあるの? 注意が必要な“使いみち”とは?
年末ジャンボやサマージャンボなど、夢を求めて宝くじを購入したことがある人は多いでしょう。なかには、1億円以上の夢にまで見たような高額当せんを果たした人もいるかもしれません。 しかし、「高額だと税金で半分ほど取られてしまうのではないか」と心配になるかもしれません。せっかく当せんした宝くじなのに、半分しか受け取ることができないのでしょうか? 本記事では宝くじの当せん金に税金が課されるのかについて解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
宝くじは基本的に非課税なので「税金で半分取られる」ことはない
最初に結論から記すと、宝くじで当せんしたお金は原則として非課税です。当せんした金額が200円でも1億円でも税金が発生することはなく、全額を当せん者が受け取ることができます。 当せん金に税金がかからない根拠になるのは「当せん金付証票法」です。その法律の第13条では「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と定められています。 所得に含まれないということは、住民税も発生しません。受け取った当せん金については確定申告の必要もなく、受け取った瞬間から自分の自由に利用できます。 なぜ所得税が課されないのかというと、すでに宝くじを買った時点で税金を納めているためです。 宝くじの公式サイトによれば、販売総額のうち賞金や経費などを除く約40%が収益金として発売元の全国都道府県、および20指定都市に納められています。 都道府県や指定都市にとって、収益金は税収と同じです。購入した時点で税金を納めていることになるため、追加での納税は必要ありません。
宝くじをどうやって使うかによっては税金がかかる可能性もある
宝くじに当せんした人のなかには「大金だから家族に分けよう」と考える人もいるかもしれません。 ただし、当せん金を分配することは当せん者のお金を家族に贈与していることになり、贈与税が発生します。 基礎控除の範囲内になる年間110万円までの贈与であれば贈与税はかかりません。もし基礎控除を超えた贈与をしてしまうと贈与税の対象になるので注意が必要です。 当せん金を家族に分け与えるなら、毎年110万円の基礎控除額の範囲内で毎年少しずつ贈与しましょう。 ただし、基礎控除以下とはいえ、毎年決まった金額を、決まった時期に贈与してしまうと「定期贈与」と見なされて贈与税の対象に含まれてしまう可能性はあります。 毎年の贈与のたびに「贈与契約書」を作成するなど、定期贈与と見なされない対策を立てたうえで当せん金を渡すことが重要です。