加部究のフットボール見聞録「自らのミスを自白――。横浜の主将がみせた“プロのメンタリティ”」
「引っかかった自分が愚かだった」
1-3で敗れた敵地の川崎戦で、自らのミスを認めた喜田(写真右)。横浜の主将には、プロのメンタリティが備わっている。(C)SOCCER DIGEST
ワールドカップ卓球で珍しいフェアプレーを目にした。男子シングルスの3位決定戦で、張本智和のスマッシュを審判はアウトと判定。ところが張本は台のエッジに触れたことをアピールし、それと同時に対戦相手の韓国の選手も入っていたと認めたため、判定は覆り張本の得点に変わった。 卓球独特のルールだそうで、要するに不利を被る側の「自白」は、審判の判定より優先されるそうだ。フルセットにもつれ込む拮抗したゲームの重要な局面だったので、韓国選手の潔さが際立つシーンだった。 さてサッカー界に目を転じれば、ワールドカップの度にフェアプレーとマリーシアを巡るテーマが繰り返し提供されてきた。誰もが知るところでは、1986年メキシコ大会でのディエゴ・マラドーナの「神の手」ゴールがある。準々決勝のイングランド戦で真上から落下するボールを小さなマラドーナが手で押し込み、敢えてそれを正当化するために大袈裟な
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