7球団スカウトの前で3安打3盗塁 九産大のスピードスターが開幕戦で猛アピール【福岡六大学野球】
◆福岡六大学野球秋季リーグ戦第1週第1日 九産大8―1(8回コールド)九工大(7日、九共大野球場) ■卒業から2年、福大同期が1軍舞台で再会2ショット【写真】 プロ注目の九産大の浦田俊輔(4年・海星)が3安打3盗塁で猛アピールした。チームも開幕戦を快勝で飾ったこともあり「順調にシーズンに入れた」とうなずいた。 1回の第1打席から中前打で出塁すると、すかさず二盗を決めて先制点につなげた。失策で出塁した2回も二盗でチャンスを広げると、6回も中前打を放ち、この日3個目の盗塁となる二盗を決めた。 スタンドにはソフトバンク、阪神、中日など7球団のスカウトが集まった。「出塁したら必ず次の塁を狙う」と武器である50メートル5・8秒の俊足を存分に見せつけた。8回に3本目の安打で出塁したところで交代。「あんまり走りすぎるから代走を出しました」と大久保哲也監督が思わず心配するほどの活躍ぶりだった。ソフトバンク加藤領健スカウトは「走攻守三拍子そろったいい選手。一番の魅力は打撃」と高く評価した。 春の全日本大学野球選手権は左ふくらはぎの故障でフル出場できず、その後の大学日本代表の選考合宿も辞退。春の悔しさを最後のシーズンにぶつけようと調整は万全だ。夏の練習では筋力トレーニングに励んだが、筋肉がついて体重が増加すると「体のキレがなくなった」と減量に取り組んだ。好きなお菓子やジュースなどを一切絶ち、脂質を取らずタンパク質中心の食事に切り替えた。ストイックな食生活で開幕前にはベストの67キロに戻した。「最後なので悔いを残したくない」とやれることはすべて取り組む覚悟だ。 リードオフマンの活躍でチームは8回コールドで快勝した。「まずはリーグ戦で優勝するために一戦一戦勝っていきたい」と目標を挙げる。プロ志望届も時期を見て提出する予定。「走攻守すべてでキャリアハイを目指します」と九州のスピードスターが残り9試合を全力で駆け抜ける。 (前田泰子)