リップルのブラッド・ガーリングハウス氏:SECとの裁判に勝利したXRP復活王【最も影響力のある人物 2023】
SECによる提訴
カンザス州トピカ出身のガーリングハウス氏は、自分個人に向けられた訴訟に驚いた。裏切られたと感じた。「私は全面的に協力していた。その数年前、私はSECのジェイ・クレイトン(Jay Clayton)前委員長と会っていた。私は弁護士を連れて行かなかった。そんな必要はないと感じたから。何をしているかについて情報共有をした。『テクノロジーをこのように使っています』といったことを」と、ガーリングハウス氏は先日のインタビューで語った。 彼はリップルは誠実に行動していると感じていたが、後に「相手側に誠実に行動する人がいるとは限らない」と考えるようになった。 ガーリングハウス氏によれば、その後2年半の間に、リップルはおよそ1億5000万ドル(約220億円、1ドル146円換算)を弁護のために費やすことを余儀なくされた。 XRPエコシステムの成長は鈍化した。そしてSECの行動はほぼ間違いなくXRP価格を抑制した。コインベース(Coinbase)をはじめとする取引所でXRPは上場廃止になった。皮肉にもSECが名目上「保護」しようとしていたXRPの保有者に損害を与えることとなった。 XRPアーミーに関する特集のために、私はある熱心なXRP投資家に話を聞いた。彼は暗号資産ミリオネアから転落し、ホームセンターのロウズ(Lowe’s)の金物部門で働くようになったが、それでもXRPの価格は回復すると信じていた。 では、なぜSECは最終的にリップルとガーリングハウス氏を訴えたのか? 私は単刀直入にガーリングハウス氏に尋ねた。「なぜ訴えられたと思いますか?動機は何ですか?」と。 沈黙。長い沈黙。 あまりに長い間だったので、電話が切れたのかと心配になった。 この長い沈黙の間に、私はXRPアーミーによる仮説を思い浮かべていた。彼らは、SECの主要人物がイーサリアム財団とつながりがあったため、リップルに厳しく当たったと考えている。この疑惑は「イーサゲート(ETHGate)」と呼ばれている。(ガーリングハウス氏もそれに言及するだろうか?) そしてついに、ガーリングハウス氏は長い沈黙の後、「わからない」と述べた。そして「いつかわかる日が来ると信じている」、だが「彼らが私とクリス個人に対してこの訴訟を起こしたことはとても信じられないことだ」と付け加えた。