600cc~900ccクラスがなぜ増えた? 大型バイクの初心者やベテランに最適なワケ
ミドルサイズは車格や重さが「ちょうどいい」
そこで、後ろ髪を引かれるような思いも感じながら、思い切ってCBR650Rに乗り換え。納車され、またがった瞬間に感じたのが、まるで400ccクラスのように感じたこと。理由は、ハヤブサと比べると、車体がかなりコンパクトで軽かったことです。 2代目ハヤブサのボディサイズは、全長2190mm×全幅735mm×全高1165mm、ホイールベース1480mm(国内仕様の数値)。 対するCBR650R(初期型)は、全長2120mm×全幅750mm×全高1150mm、ホイールベース1450mm。 特に、CBR650Rは、ハヤブサと比べ、ポジションがコンパクトだし、車両重量も207kg(初期型の数値、新型は209~211kg)。初心者や女性ライダーには、200kgの車体を重く感じる人もいるでしょうが、ハヤブサの266kgと比べると、成人男性の1人分は軽いんです。 特に、身長165cmの筆者にとって、ハヤブサはポジションが大柄で、ハンドルも遠目。渋滞路などでの低速走行やUターン時は、車体の重さもあり、コントロールに細心の注意を払わないといけませんでした。
一方、CBR650Rは、セパレートハンドルながら前傾姿勢もさほどきつくなく、低速走行でもバランスが取りやすく、あまりふらつくことはありません。 ロングツーリングなどでも、常に扱いに気を遣うハヤブサほど疲れを感じず、よりバイク旅を楽しめているといえます。そんな効果からか、購入して4年目には、走行距離2万800kmを超えるほど、以前よりもバイクに乗る時間が増えました。12年間所有したハヤブサで走った距離を、軽く超えそうな勢いです。 筆者にとって、若い頃は「速いバイクが正義」。でも、この年になると、「軽いバイクが正義」という意識に変わってきていることを実感しています。 ちなみに、ハヤブサに乗っていた時代、ツーリング先で、よく同年代か、年齢がさらに上のご同輩(ハヤブサ乗り)に出くわすことがありました。 そんな時、度々話題に出たのがやはり立ちゴケ。特に、久々にバイクに乗るリターンライダーの方には、若い頃と同じ感覚で「乗れるだろう」と購入したはいいけれど、思いのほか重いなどで、立ちゴケを繰り返してしまう人も多いようです。 ハヤブサに限らず、大柄で重いバイクを扱いづらく感じるのは、筆者だけではないということですね。