〔東京外為〕ドル、153円台前半=強弱材料交錯などで小動き(31日午前9時)
31日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、強弱材料が交錯する中、1ドル=153円台前半で小動きとなっている。日銀決定会合の結果公表を控えていることも動意を乏しくしている。午前9時現在、153円19~21銭と前日(午後5時、153円33~33銭)比14銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間はいったん売られ、152円70銭台に下落。米国時間の序盤は、ADP全米報告が強かったことで上昇したが、米GDP統計が弱めとなり、中盤に152円80銭台に下げる場面もあった。その後は米長期金利の上昇に支援され、終盤は153円30銭台に持ち直した。東京時間の早朝は153円20銭台で推移。 前日の海外時間は、米指標が強弱入り交じる内容だったことから「方向感を欠いた」(FX業者)と指摘されている。東京時間は、2日目となる銀決定会合の結果公表と植田総裁の会見などが注目されている。このうち、「金融政策は現状維持との見方が支配的」(同)で、焦点は植田総裁の会見内容に集まっている。 今月に入ってドル高・円安基調が強まっているため、「会見内容がハト派的だと円売りが強まる恐れがある」(大手邦銀)という。一方、今後の追加利上げに前向きな姿勢が示されると「円買いに傾くかもしれない」(同)とされ、会見での発言によってドル円は上下に振れやすいとみられる。 ユーロも対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=166円39~39銭(前日午後5時、165円89~91銭)、対ドルでは1.0858~0858ドル(同1.0820~0822ドル)。