緑豊かな公園から蔵王連峰を眺望【キャンプで訪ねるみちのくの名湯 vol.06 遠刈田温泉&遠刈田公園】
夏の暑さが落ち着き、少し冷たい風が吹き始める頃。秋はアウトドアを存分に楽しんだあと、近くの温泉でほっと一息つきたいですね。みちのくに点在するキャンプ場と温泉地で、ゆっくりと紅葉を眺めながら日々の疲れを癒しましょう。 【写真】申請すればキャンプができる遠刈田公園&温泉を見る(全8枚) 東北自動車道・村田ICから、宮城県と山形県との県境方面へ15kmほど。蔵王町にある遠刈田温泉は江戸初期から続く温泉で、岩崎山金山を発掘中に見つかった霊泉が起源とされます。 標高330mの高原に位置していて、温泉街からは蔵王連峰の稜線を一望。信仰登山の宿泊地や湯治場として、古くから賑わっていた温泉です。
遠刈田温泉のルーツがある緑地公園でキャンプ
温泉街の中心から西へ1kmほどのところには、町立サン・スポーツランド蔵王と、向かいに緑地公園の遠刈田公園が整備。園内には散策路が設けられ、四季折々の植物を観察しながら歩けます。金鉱山の遺跡「岩崎山金窟址」で、温泉の起源となった鉱山について学んでみるのもありです。 展望広場からは蔵王連峰の山並みを一望でき、11月上旬~中旬には周辺の紅葉が見事。山腹を彩る赤や黄色の鮮やかな色合いの奥に、晩秋になると雪化粧を始めた蔵王連峰も臨めます。 遠刈田公園内の多目的広場と自由広場は、事前に予約申請すれば、フリーサイトとしてテント泊ができます。蔵王町HPに諸手続きの方法、および火気を使用する際の注意が掲載されているので、一読した上で申し込みましょう。 やや広めの多目的広場は駐車場に近く、搬入など設営に便利。トイレと水道も設置され、炊事場も設けられています。自由広場は奥寄りでやや離れていますが、その分静かな環境。 あくまで公園であること、民家が近いことを考慮して、マナーを守り配慮した利用を心がけましょう。
神社のそばの湯と江戸期の面影ある湯屋をはしごして
遠刈田公園は温泉街のすぐそばなので、スーパーやコンビニなどへの買い出しが便利。温泉街の中心部には、公衆浴場も2軒あります。泉質はナトリウム・カルシウム -硫酸塩・塩化物泉で、湯温が高めなのが特徴。疲労回復にも効能があるので、キャンプ場を利用する際の入浴にはもってこいです。 「神の湯」は、刈田岳の山頂にある刈田嶺神社の、里宮に隣接する公衆浴場。68度の源泉を加水しており、熱めとぬるめの湯の二つの浴槽が配されています。もう一つの「壽の湯」は宮大工の手による、江戸時代の湯小屋を再現した建物が目を引きます。 温泉街からは蔵王エコーラインで、三階滝を見下ろす景勝地の「滝見台」、さらに瑠璃色の水を讃える火口湖の「御釜」へも足をのばすことも。温泉&キャンプのオプションに、紅葉の山岳ドライブも楽しんでみてはいかがでしょう。
ソトラバ編集部