”モラハラ”は「精神的に自立できていない」ことの証拠…そのイライラ、本当に「他人のせい」ですか?
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第41回 『「言葉や行動にあらわすこと」と「強すぎる自己主張」のバランス…夫婦のストレスを減らし、関係を改善させるために有効な《気持ちの伝え方》とは』より続く
パートナーに対してはできないこと
こういう話をすると、みなさん「そうですよね」とおっしゃいます。うすうすは誰もがそう感じているのです。 ただ、頭ではわかっていても、他人には気遣いができても、自分のパートナーにはうまく気遣いができない人が多いようです。 なぜできないか、手短に言えば、それはその人自身が精神的に自立できていないからです。
相手任せにしてはいけない
自分が幸せになることを、どこか相手任せにしていないでしょうか。 夫・妻に頼っていれば、きっと自分のことを幸せにしてくれる、と思っていませんか。 頭では自立しているつもりでも、何となく夫婦関係を相手任せにしがちです。だから関係を改善するために、主体的に努力できないのです。 心のどこかで、「自分は夫婦関係の犠牲者」と考えていないでしょうか。 不倫や借金など、パートナーの問題行動がトラブルの原因だったとしても、問題行動をしてしまうパートナーを選んだのは自分自身です。だから、自分の判断や、これまでの言動のどこかに、きっと改善すべき点が見つかるはずなのです。 でも多くの人は「モラハラする夫が悪い」「冷淡な妻が悪い」「自分は被害者だ」と考えがちです。だから夫婦関係を改善できないのです。 仕事でも、売り上げが上がらないのを「部下のせい」「上司のせい」と考えていては、改善しようがありません。こういう人は結局のところ、会社に依存しているのです。 でも、売り上げを増やすために、自分にできることを探して積極的に取り組む人には、いずれは結果も評価もついてきます。
【関連記事】
- 【つづきを読む】“うまく自己主張する技術”である「アサーション」を知っていますか?言い回しをほんの少し変えるだけでできる「自分も相手も大事にするコミュニケーション」
- 【前回の記事を読む】「言葉や行動にあらわすこと」と「強すぎる自己主張」のバランス…夫婦のストレスを減らし、関係を改善させるために有効な《気持ちの伝え方》とは
- 【はじめから読む】「夫のちょっとした行動が許せない」→「まさか離婚話にまでなるなんて」…「結婚20年」に隠れた《熟年離婚》のワナ
- 「愛」か「金」のどちらかがあればいい…離婚カウンセラー直伝の離婚後に後悔しない「決断」の仕方
- 離婚するべきかどうかがハッキリと分かる、離婚カウンセラー本人が実際に離婚時に試した《究極のシミュレーション》