暴落はむしろチャンスなのに…新NISAで“狼狽売り”をするのが「もったいない」理由【元外資系金融エリートの助言】
新NISAが始まった直後の8月初旬に日経平均株価が下落率12.4%という暴落が起きました。これに不安を感じ、売ってしまったという人も少なくなかったようです。、お金のプロである肉乃小路ニクヨ氏は、そうした行動について「非常にもったいない」といいます。そこで本稿では、肉乃小路氏による著書『いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン』(KADOKAWA)から一部抜粋し、その理由をご紹介します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
投機的発想の投資はしてはいけない
個人も余裕資金で参戦すれば、年金基金や生命保険会社と同じような大きな果実を手にすることができるチャンスがあります。 そのためにはすぐに使う予定のある資金を倍にしてやろうというような、投機的な発想で投資をしてはいけません。 市場の上がり下がりは短期投資家の思惑や、景気の波などで変動するものです。そういった波を待って、持ちこたえられるような資金で投資をすることを勧めます。 私は、市場に張り付くことができる専業投資家以外の人は、投資は自己資金で行うのにとどめ、信用取引や先物取引はするべきではないと思っています。 ただ、新NISAスタートで、国も金融機関も「長期・分散・積立」と口を酸っぱくして伝えていたにもかかわらず、2024年8月初旬に起こった暴落で、年始から新NISAで投資を始めた人たちも狼狽して売ってしまったというニュースがありました。 もちろんこの先を保証することはできませんが、非常にもったいないと私は思いました。 特に新NISAのつみたて投資枠で売られている投資信託は分散が効いて、手数料も手頃な長期投資に適したラインナップとなっています。持ち続けていれば、十分に価格が回復する可能性があるものばかりです。 しかも新NISAは2024年に始まったばかりの制度なので、最長でも8カ月くらいの、短い投資期間ということになります。 大きな下落ということで、狼狽して売ってしまった人は非常に短期的視点で市場と付き合っていたことになります。また、大きな下落は裏を返せば、良い買い時でもあるのです。 積立投資の設定などをしていれば、こういった価格下落時に買って購入単価を下げて、収益を出しやすくするチャンスだってあったのです。 肉乃小路ニクヨ 経済愛好家 ※本記事は肉乃小路ニクヨ氏による著書『いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
肉乃小路ニクヨ
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