自衛隊装備の国産化進めよ 元航空幕僚長・田母神俊雄氏が講演 栃木『正論』友の会
「栃木『正論』友の会」の第23回講演会が22日、宇都宮市陽西町の栃木県護国神社で開かれた。元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏が「日本を取り戻す」と題して講演し、国民のための政治の在り方などについて持論を展開。自衛隊の防衛装備品の国産化を進めるべきだと訴えた。 講演では、平成20年に航空自衛隊トップの航空幕僚長を更迭されるきっかけとなった自身の論文に言及。「論文に書いたのは『日本は良い国だ』『侵略国家ではない』という内容だったが、自分の国を褒めて公職を追われる国なんかどこにあるのか」と当時の政府の対応に疑問を投げかけた。 さらに、「自民党はそれまでまともな政党だと思っていたが、ここまで左巻きになったのかと。何とかしなくてはならない」と考え、その後の講演会活動などにつながったと明かした。 日本の現状については、「どんどん衰退し、まさに『衰退途上国』だ。国民を幸せにする政治が行われていない」と指摘。「政治的な自由と経済的な豊かさをつくり出すことが政治の責任だが、その役割が果たされていない。『サムライ魂』が政治家から抜け、日本をどんどん弱くし、外国に言われるまま。総理や大臣になる人は、国民のために、自らが傷だらけになっても闘ってほしい」と訴えた。 さらに、「自分の国は自分で守れる体制をつくらなくてはならない」と強調。具体的には、「戦闘機やミサイルシステム、イージス艦などの主要な兵器は自国でつくれるようにしなければならない」と語り、自衛隊の防衛装備品の国産化を進める必要性を説いた。