飯田の衣料品店「ホープ」、新店舗へ移転 国産中心に国内外商品展開
飯田の衣料品店「HOPE(ホープ)」(飯田市上郷)が新店舗に移転オープンして、12月21日で3カ月がたった。(飯田経済新聞) 【写真】飯田市上郷飯沼へ新築した店舗 「物を大切にして、日本の産業を応援する」をコンセプトに掲げる同店は、店主の五十川麻理さんが国内の縫製工場など訪問して直接仕入れた商品を店頭に並べる。 岡山市の「カイタックインターナショナル」の「YANUK(ヤヌーク)」のデニムや、山形寒河江市のニット製造会社「奥山メリヤス」の「BATONER(バトナ―)」のニットなど国内30~40ブランドの商品をはじめ、自国製品を大切に扱うヨーロッパブランドの商品も並べる。アウターやインナー、アクセサリーやバッグ、靴なども取りそろえる。 同店は約60年前、五十川さんの祖父・義男さんが主税町に「HOPE FIRM」として創業。ネクタイやアメリカ製のおもちゃを扱う店としてスタートした。約40年前には、中央通り4丁目に「LADYS&MENS HOPE」として移転し、カジュアル衣料品「SHOWER」を2号店として展開。その頃から、父の清さんと母のふき子さんが引き継いだ。2002年には、駐車場を広く取るなど利便性を高めるため、鼎のアップルロード沿いへ移転した。 五十川さんは、高校卒業後にファッションデザインの専門学校「バンタンデザイン研究所」に進学。その後、アパレルメーカーでの生産管理や、原宿・銀座・丸の内などのブランド店で経験を積んだ。飯田に戻ったのは約20年前。「飯田にベースがあり、さまざまなアパレル産業に関わることで、多角的な知識を培うことができた」と振り返る。 新店舗は、日本の建材を扱う名古屋の建築士事務所「エクリアーキテクツ」に依頼し、デザイン・施工した。五十川さんは「店舗設計には職人の工夫や知識が生かされており、洋服作りと通じる部分があると感じた」と言う。 「ネット販売が盛んな時代だが、洋服は直接見て、触ってもらわないと魅力が伝わらない。対面で接客しながら販売することを大切にしたい」と五十川さん。「ホープの店名には、元気や希望を届ける意味が込められている。お客さまにファッションを通じてわくわくを届け、人とのつながりを大切にしていきたい。祖父母や両親が作ってくれた歴史に感謝している」と笑顔を見せる。 営業時間は10時30分~18時。水曜と第2・3火曜定休。
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