高級魚トラフグ 豊漁で給食に「ふぐめし」 イクラは高騰…おせち食材ピンチ
■イクラ丼の値段4倍 専門店「10年後食べられない」
福島で高級魚のトラフグが急増する一方…。威勢のいい掛け声と共にたっぷり盛られる海の宝石「イクラ」。札幌市にある飲食店の名物丼「元祖つっこ飯」。 海味はちきょう 森川喬総店長 「本音で言えば売値も1.5倍、2倍ぐらいにしたいが、頑張って少しでも値上げの幅は少なくしたい」 1日10キロのイクラを使うこちらの店では、去年より仕入れ値が1.5倍に跳ね上がり、今月から名物丼を1190円値上げすることに。 イクラ高騰の理由は、北海道産秋サケの歴史的な不漁。先月、北海道のサケ漁獲量は去年の8割ほどにとどまっている。 えりも町にある水産加工会社では、年末年始の贈答品として人気のサケの塩漬けを作っているが…。 マルデンえりも工場製造部 笠嶋浩志係長 「いつもであれば大体2000本ぐらい漬ける。今年は魚がなかったもので、1000本ぐらいしか漬けない予定ですね」 例年サケを塩漬けにする作業は12月末まで行うが、今年はサケがなくなったため11月下旬で作業が終わってしまう事態となった。 買い物客 「イクラも数の子も高いし、お刺し身類も結構いい値段するし、(正月の食材費は)削減になっちゃうだろうね」 東京都内のイクラ丼専門店でもこのような声が聞かれた。 いくら丼「波の」 川面信也店主 「近い未来は(イクラが)どんどん高騰していって、恐らく10年後20年後はイクラが食べられなくなってしまうと予想」 10年前、北海道産サケを使った上いくら丼は680円だったが、値上がりが続き、先月からは2750円で提供することになったという。
■海の幸高騰…おせち値上げ 財布直撃
影響は、正月のおせち料理にも出ている。 ベルフーズサービス 上杉哲也営業本部長 「こちらでおせちを製造しています」 大手百貨店や通販用などに、およそ6万3000個のおせちを作るおせち製造工場。 上杉営業本部長 「サーモン、イクラ、こういったものが現在値上がりが起きていると。特にイクラに関しては約2倍になっている状況」 縁起物でおせちに欠かせないイクラの仕入れ値はおよそ2倍、サーモンはおよそ30%、卵は鳥インフルエンザの影響もあり、およそ60%値上がりしているという。そのため今回おせちの値段を3%~5%ほど値上げすることにした。 価格高騰を見据えて去年のうちに食材を大量購入する契約をし、大幅な値上げを抑える努力をしてきたという。 上杉営業本部長 「消費者の方にできるだけお買い求め頂きやすい状態を作りたい。企業としてはその分また努力をしておりますが、非常に厳しい状況です」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年12月24日放送分より)
テレビ朝日