【山口智子さんインタビュー/後編】還暦目前にして「何ひとつ衰えを感じない」という山口智子さんの元気の素は?
もちろん、以前より目が見えにくかったり、疲れが抜けなかったり。気がつけばそんなこともあるけれど。 「確かに細かい字は見えにくくなってますが、それほど不便に感じない。若い頃は視力が良すぎて眼鏡に憧れてたから、今は老眼メガネで遊べるから嬉しい。 体の声を聞いて、今までより前進するスピードを緩めてみれば、今まで見えなかった新しい景色が見えてくる。 人生の逆境は、発想を変えて面白がるべき。『面白い!』『幸せ!』というポジティブな意識に集中していれば、自ずと楽しいことがどんどん増えていく。 今の髪色も、グレイヘアを目指す前に遊んでみようと思って。ただのゴールドじゃないんですよ。カーキ・イエロー・オリーブグリーンが入った、特別なゴールドです。大好きな色だから、合わせる服も色々可能性が広がって楽しい。 まず自分を快適に、幸せにしてあげることは、嬉しい責任。自分が最高の状態でいないと、まわりの人をハッピーに巻き込んでいけないから」 この先も、旅に出る。 「還暦を機に原点回帰で、故郷日本を改めて旅してみたいと思っています。 古墳とか磐座(いわくら。神聖な巨石のこと)とか遺跡とか、古代を探ることは、実は宇宙的でワクワクする。天体の動きを意識した太陽の道に巨石群が建てられていたり、当たり前に宇宙と関わって生きていたことがかっこいい! 古代って、超最先端。自然や天体のバイオリズムを、生き抜く知恵としていた古代にもっと学びたいです。遥かな遠い地へ赴く旅も面白いけれど、数千年数万年前の人間の歴史への旅は、壮大な時間旅行へ迷い込む快感です」 時空を超えてまたひとつ、新しい航路を見つけたみたい。 そうやって旅を重ねて、目指すのは“おもしろいばあさん”だ。 「歳をとっても、幸せを広めるために世の中の役に立ちたい。生きてきた人生の感動を、面白く語れるばあちゃんになりたいですね。 誰よりも楽しそうな愉快なばあちゃん。若者がこぞって話を聞きたくなるような、超エンターテインメントのストーリーテリングを目指したい!」