外資系ホテル「ヒルトン」が4年連続で京都に開業、先月は市内中心地の好立地へ
■ 国内でも関西エリアは最多の9軒に
2025年の大阪・関西万博をひかえた関西エリア。ここ数年、外資系ホテルの開業ラッシュが続いており、特に米国のホテル「ヒルトン」グループのホテル開業が目立っている。なかでも古都・京都での躍進は目覚ましく、2021年から4年連続で系列ホテルが開業している状況だ。 【写真】デラックスルーム。京都市内の地図がデザイン!? 現在、国内には、7ブランド29軒のヒルトン系列ホテルがあるが、そのうち関西エリアは最も多く9軒。京都では、直近で今年9月にオープンした「ヒルトン京都」(京都市中京区)が4ブランド5軒目に。京都市内の中心地である河原町三条エリアに位置し、京都市営地下鉄東西線・京都市役所前駅から徒歩約2分の好立地にある。 観光客、とりわけインバウンドにとっては、日本の伝統文化を感じられる祇園や先斗町、クールジャパンを体験できる「京都国際マンガミュージアム」、京都の台所「錦市場」へも徒歩圏内で、平安神宮や「京都市京セラ美術館」「京都国立近代美術館」などがある東山エリアも沿線にあり、訪れやすい。古社寺にもアクセスしやすく、古都の魅力を満喫できる立地といっても過言ではない。
コンセプトは、「京都シナプス」で、伝統と革新、歴史や現代などさまざまな要素をひとつにし、京都の魅力を宿泊客と結び合わせ、新たな価値を提供したいとの思いを神経細胞間の接合部である「シナプス」になぞらえている。 このコンセプトの「繋がり」を示すキービジュアルであり、デザインのテーマになっているのが、西陣織に代表される京都の伝統産業である織物だ。館内の随所に散りばめられた、何かと何かの架け橋を彷彿とさせるような織物や格子のデザインが目を引く。格子のデザインは、京都の伝統的な建物「京町家」の格子戸を想起させ、京都らしさだけでなく、伝統とモダンが接合し交わる「シナプス」も感じさせる。 例えば、1階のオールデイダイニング「Teori(テオリ)」の織物をイメージした天井と床の敷物は、「職人が工房で作品を織るように、京都の食文化や食材、総料理長の経験を融合させて、新たなメニューを創造するアトリエのような空間」というコンセプトに絶妙にマッチしている。 9階のエグゼクティブフロアには、坪庭があり、各部屋の枕元のタペストリーは西陣織で、カーペットはなんと京都の地図になっているというユニークなデザインにも注目だ。