さかなクンのような子に入学してほしい! ~自律学習で先頭を走る横浜創英の挑戦~【後編】
日本の動き~「個別最適な学び」と「協働的な学び」
このようなOECDの方向性を意識して、中央教育審議会は「教育課程部会における審議のまとめ*²」と、「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)*³」を取りまとめました。そこでは、学習指導要領において示された資質・能力(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度)の育成を着実に進めることが重要であり、そのためには「個別最適な学び」と、「協働的な学び」の一体的な充実が必要だと記しています。 *² 令和3年1月25日、中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会「教育課程部会における審議のまとめ」 *³ 令和3年1月26日、中央教育審議会「令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」 このうち「個別最適な学び」では、「指導の個別化」と「学習の個別化」の両方が必要とされています。指導の個別化とは、すべての子どもがその子どもに合った方法で、その子どもに合った目標を達成できるように指導を行うということです。学習の個別化とは、すべての子どもが自分の興味関心に合った学習を行ったり、自分に合ったアウトプットの方法で表現したりすることです。 今年度に入ってから数十校に足を運び、先生に話を聞いたり授業見学をしたりしてきましたが、指導の個別化のみ、学習の個性化のみに力を入れている学校があったり、ICT教材を使用することが目標になっているように思える学校があったりと、協働的な学びと個別最適な学びがバラバラに進められていると感じられる学校も少なくありません。そのような中で横浜創英は、2020年代を通じて実現すべき「令和の日本型学校教育」の姿で示されている個別最適な学びと協働的な学びをいち早く実現している学校のひとつと思えます。