全国戦没者追悼式 天皇陛下がお言葉
75回目の「終戦の日」となる8月15日、政府主催の「全国戦没者追悼式」が日本武道館(東京都千代田区)で行われた。戦没者への黙とうの後、天皇陛下がお言葉を述べられた。
以下はその全文。 本日、戦没者を追悼し平和を祈念する日にあたり、全国戦没者追悼式に臨み、先の大戦においてかけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。 終戦以来75年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築きあげられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。 私たちは今、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、新たな苦難に直面していますが、私たち皆が手をともに携えて、この困難な状況を乗り越え、今後とも人々の幸せと平和を希求し続けることを心から願います。 ここに戦後の長きに渡る平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民とともに心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。