18歳選挙権初の政権選択選挙 どう投票先を選べばよい? ── 識者に聞く
昨年6月に選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられた。今回の衆院選は、法改正後初の政権選択選挙となる。衆院解散から公示までの間に野党第一党の枠組みが大きく変わり、政策が出揃ったのも公示間近という近年では異例な状況だ。選挙の経験が乏しい10代はどのように投票先を選べばよいだろう。若者の政治参加を促す活動を行うNPO法人「YouthCreate」の原田謙介代表に話を聞いた。
【はらだ・けんすけ】1986年生まれ、岡山県出身。愛媛県愛光高校卒、東京大学法学部卒。大学3年時に、20代の投票率向上を目指し「学生団体ivote(アイ・ヴォート)」を設立。卒業後の2012年4月インターネット選挙運動解禁を目指し「OneVoiceCampaign(ワンボイスキャンペーン)」を立ち上げる。2012年11月YouthCreateを設立し、「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動する。
今回の選挙のポイントは憲法
── 18歳が投票できるようになってから初めての衆院選となる。今回の選挙の重要性はどこにあるか 一番大きいのは、選挙後には憲法に関する動きが必ずでてくること。そこがこれまでの選挙と大きく違う点だと思う。今まで以上に自民党もしっかり憲法を変えると言ってたし、希望の党も、憲法全体の見直しに触れている。憲法のどこをどう変えるのかや、絶対変えちゃいかんという意見や、いろんな議論があると思うが、参院選、地方選と違うのは、憲法の議論が今後のこの選挙の後にしっかり始まってくるだろうというところは意識する必要がある。 ── 総理大臣を選ぶイメージを持ったほうがいい? 本当はそうでなければならないが、誰が総理になるかわからない党もある。そこは悩ましい。 ── こういうときには何が判断材料になるか 見たほうがいいのは、各党が安倍首相に対してどのようなスタンスなのか。どこに賛成して、どこに反対しているのか。希望の党の小池百合子都知事は、安倍政権には批判的だが、自民党政権に対してはそこまで批判していない。安倍さんが首相でなくなれば自民党とは組むかもしれない。今回、各党の動きが、安倍さんという人を中心に起こっているので、各党の安倍さんへの評価については今後の枠組みを予想する上で参考になると思う。 ── そこは参院選だったら違うのか 現政権を評価する、ということで言えば、変わらないが、やはり今回は政権選択選挙になるので、場合によっては国の枠組み、政権の枠組みが、がらっと変わることがあるかもしれないということを意識においておいたほうがいい。参院選はもし負けてもねじれ国会になるだけで、枠組みが変わるわけではないので。