18歳選挙権初の政権選択選挙 どう投票先を選べばよい? ── 識者に聞く
急ごしらえの公約、出馬する政党が変わった候補者……何を見て投票するのが正解か
── 高校の授業では、いつも「公約を良く見比べて」という指導をしていると思う。今回は、急ごしらえの政策を掲げている政党もある。公約を100%信じていいのか。信頼できないなら若者としてはどこを見ればよいか。 新しい二つの政党は現状の政党との違いがあるからできた。理念に注目してはどうか。立憲民主党は民進とも希望とも違う書き方をしているはずだし、希望も改革保守を掲げて自民党との違いを打ち出している。どう既存政党と差別化しているか、理念を見比べてみてほしい。 ── 選挙の公約や、急ごしらえの政党が信じられない場合、候補者自体をよくみるのはどうか 個人的には、国政選挙は候補者より、政党の方が重視されるべきじゃないかと考えている。首相を決める選挙ではあるし、政党という制度があり、そこに政党助成金も入っている。一定の枠組みを作るということで動いている。選挙後、政党がばらばらになるかもしれないし、移動する人もいるかもしれないが、少なくとも政党で見ることを優先すべきだと思う。 ── 政党として支持しているが、実際の候補者が頼りなく感じる、あるいは支持してきた候補者が今回、党が変わった、などの場合、小選挙区でも政党で投票するのがよい、ということか そうですね、残念ながら。地方選との違いはそこにあると思う。地方自治体は二元代表制をとっているが、国会は、議会の中からトップが決まる。二つは明確に違う制度なので投票の仕方も変える必要がある。自分のところの候補者がだめでもその政党にシンパシーがあるなら、政党に投票したほうがよい。 これから候補者の討論会などもあると思う。まったく参考にならないとはいえないが、それであれば、党首討論をしっかり見る方が参考になることが多い。 ── 今回の選挙では、若者の関心も高い、消費税や教育無償化などの政策が争点のひとつになっている 見てほしいのは整合性ですね。単純に消費税が上がるのかや、給付型の奨学金が増えるかどうか、をみても意味はない。みんな消費税が上がるのは嫌だし、お金がもらえた方がいい。そうではなくて、そのお金はどこから持ってくるのか、消費税を上げないなら、どうやって賄うのか、引き続き借金するのか、辻褄が合った主張をしているかみる必要がある。