26歳・毎熊晟矢はなぜ“欧州初挑戦”で上々のスタートを切れたのか。冷静に引き出した「ゲームを落ち着かせる時間」【現地発】
対峙した佐野は「頭いいな、と思いました」
今夏、セレッソ大阪からAZに移籍した日本代表右SB毎熊晟矢が8月17日、初のホームゲームで躍動し、NECを相手に1−0の勝利に貢献。試合後、毎熊はマン・オブ・ザ・マッチの表彰を受けた。 【画像】SNSフォロワー数が1670万超! スイス女子代表のブロンド美女、アリシャ・レーマンが魅せる厳選ショット集をお届け! 「日本とは違う独特な雰囲気がありますね。ここ2試合、その雰囲気の中で落ち着いてやれていると感じています。思ったより緊張せずにやれているんで、自分のプレーができています」 NEC戦の毎熊は開始3分、ハーフウェーラインを越したところで相手左SBカルビン・フェルドンクのボールを奪い切り、ショートカウンターにつなげた。6分にはAZが左サイドで得たスローインからサイドチェンジで右に振り、そこから毎熊が鋭いクロスを蹴り込んでNEC陣内でカオスを作った。上々の試合の入りが毎熊にとって功を奏した。 NECの左サイドには佐野航大がいたが、毎熊は現在売り出し中の20歳相手に攻守で圧倒する。34分の空中戦では先に落下地点に入った佐野に対して、跳躍力を活かしたヘッドで完勝。38分、NECのショートカウンターが発動し佐野にボールが渡った際にも、トラップの瞬間を狙った毎熊が奪取し、ピンチを未然に防いだ。 後半に入っても毎熊の攻守における勢いは止まらない。右ウインガーやMF陣の配置を見ながら毎熊は大外、ハーフスペース、中盤のポジションを巧みにとり続け、相手に的を絞らせることなくプレーし続けた。 佐野とのマッチアップを毎熊はこう振り返る。 「2試合目でいきなり日本人選手とのマッチアップだったので『負けてられない』というのはありました。彼が素晴らしい選手というのは分かっていたので集中してやりました」 この日、いつもの力を発揮し切れなかった佐野は、“A代表”の個のチカラに感じ入っていた。 「攻守において、(毎熊の)ポジショニングがすごい良かった。そこでやられた印象はあります。 プレスに行くときも(毎熊が)高い位置をとったり、たまに低い位置をとったりされるから、後ろも対応できなかったりした。『頭、いいな』と思いました。(さすが日本代表だと)めっちゃ感じました。菅原(由勢)選手とも前に1回やったんですけど、彼とは違ったタイプのサイドバックですね。彼らのレベルを目ざして、それを越していかないといけない。そういった意味ではすごい差を感じました」(佐野)
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