「あんなヤツと不倫なんて無理だよ」と笑った夫。妻のモヤモヤが晴れるまでの一部始終【体験談】
うつ病を発症
しかし、モヤモヤを引きずったまま夫と暮らしていても心が晴れることはなく、フラッシュバックに苦しんで、葵さんはとうとううつ病になり、病院に通院するようになりました。 「今思えば、ずっと夫のことを疑っていたこの時期が一番辛かったです。かといって信じることもできず、実際どうなのか分からない、泳がせている時が一番不安で、辛い時期でした。決定的証拠もなく、信じたくても信じられない、やっぱり怪しい、と右往左往していました。 その一方で、夫や子どもの世話や仕事もして、日常生活を送らなければいけません。夫婦関係の再構築について書いてある本やメルマガも読み漁りました。でも、なんの解決にもなりませんでした。」 その頃、葵さんは商業施設の中の雑貨屋で働いていたのですが、たまたま出勤途中に“相手の女性”に会いました。 貴文さんと女性が勤める店も同じ商業施設の中にあったので、何度か彼女の顔を見たことがあったのです。 「黙っていることもできましたが、我慢ならずに、彼女に『本当に不倫してない?』、と聞いてみました。 でも、彼女はキッパリと、『違います』と言いました。」 しかし、その女性の部屋にいたことは間違いありません。 葵さんは女性に、「既婚男性を家に入れちゃダメだよ。不貞行為がなくても、こうやって疑われるんだよ。あなたまだ若いし、こんなことしちゃダメ」と諭しました。 「結局、本人たちは不倫はないと言うし、真相は分からないまま。何事もなかったように暮らしていくしかありませんでした。 貴文さんも家事や育児はよくしてくれたので、家族を大切にしてくれているのだと思いました。 でも、この時、既に二人はできていたんです。私は、まるでピエロのようでした。」 決定的証拠こそなかったものの、後から思えばおかしなことがたくさんありました。 子どもを連れて公園に行く時は携帯を肌身離さず持ち歩き、残業や早出が増え、整髪料に凝り出し、ファッション小物が増えていきました。 「夜の夫婦生活も、それまでと違ってやたら尽くしてくれました。精力剤も飲み始めました。」