なぜRIZINトップの榊原CEOは米国でメイウェザーと会談したのか…9月「MEGA」参戦?!
ただメイウェザーにしてみれば、RIZINを通じて結んでいる契約があり「エキシビションマッチ」というリスクのない形の新しいビジネススタイルを最初に成功させてくれたRIZINへの恩義はある。 2018年の大晦日にボクシングルールでの「エキシビションマッチ」で、那須川天心(22、TARGET/Cygames)と対戦し1ラウンドTKO勝利。海外メディアによると、メイウェザーは、このわずか3分間で約10億円を手にしている。 「よくメイウェザーが言うんだ。エキシビションを始めたのはオレたちじゃないかと。オレたちが日本でやったことがひとつの新しいトリガーとなって、タイソンがやったり、それが世の中をバズらせていると」(榊原CEO)。 昨年、プロボクシングの元世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソン(米)がエキシビションマッチでロイ・ジョーンズ・ジュニア(米)と対戦して話題になり、早くも第2弾が計画され、かつてのタイソンのライバルだったイベンダー・ホリフィールド(米)やメイウェザーとも対戦したオスカー・デラホーヤ(米)らの引退したレジェンドたちが次々とエキシビションマッチを行うことを表明している。 「早ければ年内にMEGAもあるかもしれない。ただ6月6日にメイウェザーは試合をするし、彼がコンスタントに試合をするわけではないことを考えると、彼には彼の都合があるので、いろいろないくつかの条件が揃わないといけないが、メイウェザーはローガン・ポールの試合が終わった後には必ず日本で試合をする状況にある。我々はMEGAの制作協力をすることになっていて、メイウェザーとのコミュニケーションの窓口にもなっている。いろいろな環境を整えた上で近い将来メイウェザーは必ず日本で試合をするという状況にはある」 榊原CEOはメイウェザーのローガン・ポール戦の次の試合が「MEGA」になることを明言した。 新型コロナの影響次第になるが、実は「MEGA」は9月に東京ドームで仕切り直しの大会開催を計画しており、条件次第でメイウェザーがそこに登場する可能性が出てきたのだ。対戦相手としてはYouTuberとしても177万人の登録者数を誇りメイウェザーとの体重差もない総合格闘家の朝倉未来(28、トライフォース赤坂)が最有力候補だという。 問題はローガン・ポール戦の勝ち負けとダメージだろう。 ローガン・ポールとのエキシビションマッチのルールはまだ正式発表されていないが、問題は、その体重差。ポールはメイウェザーより約20キロ重い。 ポールは過去に2度、ボクシングマッチを経験。2018年に英ユーチューバーのKSIとアマチュアルールで対戦してドローに終わりプロのライセンスを取った上で2019年にロスで6回戦でKSIと再戦しダウンを奪ったが反則をとられた減点が響き判定負けしている。ただ6回戦ボーイと無敗の元5階級制覇王者のボクシング技術を比べるのは、ナンセンス。米メディアの取材に対して、この異色マッチを「ばかばかしい」と斬って捨てたWBA世界スーパーミドル級スーパー、WBC世界同級王者のサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)も「どちらが勝つか?いう質問さえ不快だが、メイウェザーが勝つのは明らかだ」と予想している。日本の格闘技界としても6・6のメイウェザーvsローガン・ポールの異色のエキシビションマッチから目が離せなくなった。