メイウェザーvs人気YouTuberポールの6.6対戦決定に賛否の声
プロボクシングの無敗の元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(44、米)が、全世界で2290万人の登録者数を誇る人気ユーチューバーのローガン・ポール(26、米)と6月6日にフロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムでエキシビションマッチを行うことが発表された。 メイウェザーが日本時間28日に自身のインスタグラムで「ローガン・ポールとハードロック・スタジアムでファイトする。メイウェザー・プロモーションとファンミオ、ショータイムが一体となって壮大なイベントをやる」と書き込み発表したもの。試合の仮想ポスターを含めた簡単なプロモーション動画も添付した。 ボクシングの放送を行っているショータイムがPPV(有料放送)を行い、オンライン体験を通じてファンと有名人をつなぐネットメディアの「ファンミオ」によると、エキシビションマッチのラウンド数や、かなりの体重差がある両者の契約体重、グローブなどの細かいルール及び、アンダーカードは近日中に発表されるという。 両者は、当初、2月20日に対戦することが発表されていたが、新型コロナウイルスの影響なども手伝って延期。その後、6月5日に対戦する話が浮上していたが、WBA世界ライト級スーパー、IBF世界同級、WBO世界同級の統一王者のテオフィモ・ロペス(米)と、IBFの指名挑戦者ジョージ・カンボソス・ジュニア(豪)の注目の世界戦が同日に行われるため、1日ずらされたものと考えられている。 人気ユーチューバーのポールは、過去に2度、ボクシングマッチを経験。2018年に英ユーチューバーのKSIとアマチュアルールで対戦してドロー。このときはPPVの契約件数が130万件に達した。2019年にロスでプロのライセンスを取った上で6回戦の公式戦としてKSIと再戦し、ダウンを奪ったが、後頭部に放ったパンチの反則をとられた減点が響き判定負けしている。 一方のメイウェザー氏は、2015年に引退したが、2017年に総合格闘技UFCの2階級制覇王者のコナー・マクレガー(アイルランド)と公式のボクシングマッチで対戦してTKO勝利、2018年の大晦日には、天才キックボクサーの那須川天心とボクシングルールのエキシビションマッチで対戦して体重差に任せて圧倒的な試合でTKO勝利したが、その後、リングには上がっていない。 今回はポールの体重がかなり上だとはいえ、ほぼボクシング素人のユーチューバーを5階級制覇王者が相手にするというエキシビションマッチについては、メディアも含めてボクシングファンの間では賛否の声が飛び交っている。 米ヤフースポーツも「この試合の目的はボクシングの勝ち負けではない。目的はお金だ」と批判。 米ネットメディアの「デッドスピン」は、さらに辛辣に「この茶番のペイパービューファイトは、ショータイムの恥辱だ」と叩いた。 同メディアは、「この試合は茶番と呼ぶべきだ。しかし、人々は長期的に見て価値が出ないだろう何かに対して、お金を提供する列に加わるだろう。退屈な集団にとってダメージは多くないが、このスポーツへのダメージは永続的なものとなるかもしれない。プライドと尊厳を持ったボクシング選手が、何も得ていない人間と対するためにリングに上がることは決してない。それはバーで王者がおしゃべりな酔っ払いと戦うようなものだ。(ボクシングの試合に)ふさわしくないものだ」と批判した。