「地元の野球、スポーツ界の活性化に」元甲子園球児・小暮涼 スクールからつなげる次世代への野球と日の丸の挑戦
昨年もうひとつの挑戦になった「Baseball5」
昨年は小暮にとって大きな動きが続いた年だった。スクールの開講に加えて、新たな競技に取り組み始めた。 それは野球型のアーバンスポーツ「Baseball5」への挑戦である。 世界約80カ国・地域で普及し、26年のダカールユース五輪で正式種目に採用されるなど注目を集めている競技。 小暮は昨春に日本初のBaseball5チームである「5STARs」に入団すると早くも頭角を表し、今年の2月には日本代表選考会にも選出された。 その実力と姿勢が評価され、今春には入団約1年ながらチームの主将に任命された。 現在は毎週の練習に加え、東京と埼玉で毎月開催されているリーグ戦「B5.LEAGUE KANTO 2024」にチームとして参加し、再びプレイヤーとして己を高めている。 「選手としては日本代表になることはもちろんのこと、それをより多くの機会で経験したいですし、チームとしてもリーグそして日本選手権優勝を目標にしていますので『やってやるぞ』という想いです」
「天職だと思っています」今後の展望
スクールとBaseball5をスタートして約1年半、着々と前進している。今後の展望について明かしてくれた。 「埼玉県内で複数の拠点をつくりたい考えがあります。野球に関わる子を増やし、たくさんの縁をつないでいきたいです。野球の内野サイズの室内練習場を持ちたいです。それがあればBaseball5のイベントもできるので、いずれはリンクさせたいです」 そして、最後に共に未来をつくっている子どもたちに向けての願いを語り、インタビューを締めた。 「結果的にプロ野球選手になってくれたら嬉しいですね。ただ、どんな結果になっても野球を好きでい続けてくれるのが一番です。僕としては、地元の野球そしてスポーツ界の活性化に貢献できたら嬉しいです」 今の仕事を「天職だと思っています」と語っていた小暮。自らも日の丸を目指すとともに、子どもたちの成長と日々向き合っている。 (おわり)
取材 / 文:白石怜平
【関連記事】
- Tリーグ 森薗政崇と安藤みなみの”MVPコンビ”がイベントに登場 卓球を通じたコミュニティ活性化と健康促進のきっかけに
- パラテコンドー&身体障害者野球 市川青空(そら)進化の軌跡「目の前が真っ暗になった身でも這い上がれる」大事故から世界で戦うファイターへ
- 「オレンジアーミーフェスティバル2024」クボタスピアーズ船橋・東京ベイの聖地えどりくでつくられた”夢体験”
- 身体障害者野球 日本代表選手と理学療法士が語るこれまでの歩みと今後の展望「第59回日本理学療法学術研修大会 in東京」
- 東京ヤクルトスワローズ ベースボールアカデミー 開校までの道のりと築く地域の野球活性化「大人になっても野球と長く触れ合える原点に」