６月２７日、アジア時間序盤の原油先物は下落。米原油在庫が予想に反して増加し、同国の需要を巡る懸念が高まった。写真は２０１９年１１月、米テキサス州パーミアン盆地で撮影（２０２４年　ロイター/Angus Mordant）

Yuka Obayashi [東京 ２７日 ロイター] - アジア時間序盤の原油先物は下落。米原油在庫が予想に反して増加し、同国の需要を巡る懸念が高まった。ただ、中東の紛争拡大への警戒感から下値は限定的だ。 ００２８ＧＭＴ（日本時間午前９時２８分）時点で、北海ブレント先物は０．３０ドル（０．４％）安の１バレル＝８４．１７ドル。米ＷＴＩ先物は０．３２ドル（０．４％）安の８０．５８ドル。 ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト、上野剛志氏は、米原油・ガソリン在庫の増加が予想され、需要減退懸念から相場の重しになっていると指摘。ただ、イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派勢力ヒズボラの戦闘が激化すれば供給が妨げられる可能性があるとの見方を背景に、市場は綱引き状態にあるとした。 米エネルギー情報局（ＥＩＡ）が発表した週間在庫統計で、米原油在庫は３６０万バレル増加した。ロイターが実施したアナリスト調査では２９０万バレルの減少が見込まれていた。 米ガソリン在庫も２７０万バレル増加。予想は１００万バレル減だった。