高校時代の“盟友“に…プロで再会した元チームメイト(3)「中日のレギュラー」、巨人で”育成落ち”に
シーズンの半分以上を消化している2024年プロ野球。この世界で活躍する選手の中では、高校時代ともにプレーした同級生コンビも多い。それでも、プロ入りするタイミングは高卒だけでなく大卒、社会人を経てからなど様々なケースがある。ここでは、高校時代のチームメイトで、プロ入りのタイミングが異なった同期コンビを紹介する。
戸田懐生・田中幹也
東海大菅生高で同学年だった戸田懐生と田中幹也。その後、戸田は独立リーグを経て、田中は大学卒業後にプロの世界へ入った。 両者は、2年夏の甲子園でベスト4を経験。同大会で戸田は背番号「11」を背負い、エースナンバーは1学年上の松本健吾(現:ヤクルト)が着けていた。それでも、3回戦では青森山田高を相手に完投勝利を収めるなど、実力の高さを見せた。 田中も同大会では全4試合、「1番・遊撃」でスタメン出場した。当時から守備には定評があり、打撃でも同大会で打率.500(16打数8安打)をマーク。小柄ながらも、攻守でチームに欠かせない存在だった。 その後、戸田は右肘の故障もあってKTCおおぞら高等学院に転校。卒業後は四国アイランドリーグ・徳島インディゴソックスでのプレーを経て、2020年育成ドラフト7位で読売ジャイアンツに入団した。 一方、田中は卒業後に亜細亜大へ進学した。1年春から出場機会を得ると、3度のベストナインに輝くなど活躍。高い野球センスを評価され、2022年ドラフト6位で中日ドラゴンズの一員となった。 こうしてプロ入りした両者だが、ともに苦しい時期を経験した。戸田はプロ1年目に支配下契約を勝ち取って一軍も経験したが、翌2022年オフに育成落ち。田中はプロ1年目に右肩の手術を受け、ファームでも8試合の出場に終わった。 それでも、今季はお互いに能力を発揮している。特に田中は一軍に欠かせない存在となっており、二塁のレギュラーになりつつある。育成契約の戸田も、ファームでは26試合に登板し、防御率1.93。今季中の支配下契約も目指せる数字だ。 戸田は田中の活躍も刺激に、まずは支配下契約を。田中はバッティングの状態を上げ、二塁のレギュラーをさらに強固なものにしたい。
ベースボールチャンネル編集部