孫正義がかつての盟友に捧げた「非常識すぎる弔辞」に込められた真意
井上 以前、ヤフーの「令和の特集」で川邊さんが孫さんにインタビューした際、「いかがわしくあれ」と孫さんは発言していました。その言葉をどのように受け止めましたか? 川邊 その発言を引き出せただけでも、私のインタビューは大成功だったと思います。立派な会社や人物として見られると、成熟してしまい、伸びしろがなくなってしまう可能性があります。日本的常識という観点で、アメリカのシリコンバレーのベンチャー企業が最初はいぶかしがられたように、その会社や人が何をやっているのか分からない、いかがわしいと思われているくらいが伸びしろがあってちょうどいいという意味です。 杓子定規になる必要もないし、いきなりすごいエリートを目指す必要もありません。いかがわしいと思われているくらいが、自分の魅力を最大限に発揮している状態です。この言葉を、社会で活躍している若者に必ず伝えるようにしています。
川邊健太郎/井上篤夫