【2024年問題】残業規制から1か月 配送が2日に1回になるスーパーも 運転手「かえってしんどくなった」福岡
労働時間が限られる中、国が力を入れているのが、荷物を積むときの土台「パレット」を標準化し、効率化を図る取り組みです。 荷主と配送先が違う規格のパレットを使っている場合、パレットから荷物を降ろしてトラックに積み込み、配送先で再び、別のパレットに積み直さないといけません。
一方、荷主と配送先が同じ規格のパレットであればフォークリフトを使ってパレットに荷物を載せたまま積み降ろすことができて、作業時間の短縮につながります。
国土交通省は「11(いちいち)型」とよばれる1.1メートル四方のパレットにそろえるよう呼びかけています。 こちらの福岡県古賀市の倉庫では、3年ほど前から「11型」のパレットの導入が進み、荷降ろしにかかる時間が8割以上減少しました。
■九州商運・能勢博之さん 「積み込み・荷降ろしの時間が短くなることで、休息時間・運転時間の組み立てがやりやすくなる。」 ただ、一部の企業では設備投資のコストが大きいことなどから、パレットの標準化が進んでいないのが現状です。
物流に詳しい専門家は、運送会社だけではなく荷主企業を含めた業界全体で対策を進める必要性を指摘します。 ■福岡大学・村上剛人教授 「今の物流の品質を維持するためには、どうしても前のコストではできない。多少、価格を上げてでもそれを守っていかないと自分のビジネス自体が危ないという見方もできてくると思います。荷主企業が早く気づかないと、本当に荷物が運べないことが起こってしまう。」 物流業界で始まった時間外労働の規制。物流が滞れば、私たちの生活にも大きな影響を与えるだけにその対策は待ったなしです。 ※FBS福岡放送めんたいワイド2024年4月30日午後5時すぎ放送