ヘッジファンド、中国株に殺到-「銘柄選択の必要すらない」と強気派
ガオ・キャピタルの最高経営責任者(CEO)、チャウウェイ・ヤック氏は、投資家にとって「今は銘柄選択の必要すらない」と認識を示し、「アービトラージ(裁定)取引戦略で中国へのネットエクスポージャーを減らしていたが、再びロングに戻した」と説明した。
なお懐疑的な見方も
中国株が他の国・地域の株式をアウトパフォームしているとはいえ、現在の政策が継続しなければ、上昇相場は長続きしないのではないかと一部投資家は引き続き不安視する。
住宅市場危機とデフレを背景とする中国株の長期低迷により、ティー・ロウ・プライスなど大手投資会社の中国での利益は打撃を受け、アジア・ジェネシス・アセット・マネジメントなどファンド閉鎖を招いた。
FTSE中国A50指数先物などデリバティブ(金融派生商品)を通じて中国株に一定のエクスポージャーを持つブルー・エッジ・アドバイザーズのカルビン・ヤオ氏は「懐疑的な見方もあって慎重に事を進めている」という。
コモディティーへの依存度が大きいオーストラリアでは、トライベッカのジュン・ベイ・リウ氏が中国株の代替銘柄としてフォーテスキューといった鉱業株に投資している。米大統領選の結果や貿易関税の可能性にも大きく左右されると考える同氏は「米国の不確実性が払拭(ふっしょく)されるまでは、(上昇相場が)長続きするとは考えにくい」と分析した。
一方、シンガポールのタイムフォリオ・アセット・マネジメントのナイジェル・ペー氏は「中国に対するネガティブセンチメントの最悪期は過ぎた。前例のない措置は直面する問題の底入れを目指す当局の意思を示している」と見解を明らかにした。
原題:Hedge Funds Pile Into China Looking for Any Way to Gain Exposure(抜粋)
--取材協力:Matthew Burgess、David Finnerty.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Ruth Carson, John Cheng