ハリス氏は民主党副大統領候補にミネソタ州ワルツ知事を指名:ラストベルトの白人労働者層の取り込みを狙う
焦点のラストベルトで副大統領同士の対決も
今回の大統領選挙では、副大統領候補同士の争いも一つの注目点になるだろう。ワルツ氏、ハンズ氏共にラストベルトを地盤にしており、ラストベルトでの白人労働者層をどちらが多く取り込めるかが、勝敗を分ける可能性がある。ハリス副大統領は7日に、ラストベルトのミシガン州の選挙集会で、「中間層が強ければ米国は強くなる。常に中間層と労働者世帯を最優先する」と発言し、白人労働者の取り込みに動き始めている。 2016年の選挙ではトランプ氏が、ラストベルトの中でも特に重要な「青い壁」3州を制して大統領選挙を制した。他方、2020年の選挙では、この3州すべてを落として大統領選挙に敗れたという経緯がある。この3州での勝敗が、今回も選挙全体の勝敗に大きな影響を与えるだろう。 (参考資料) "How Shapiro Lost Out to Walz in the Race to Be Harris's VP Pick(ハリス氏、副大統領候補にワルツ氏起用の理由)", Wall Street Journal, August 7, 2024 木内登英(野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト) --- この記事は、NRIウェブサイトの【木内登英のGlobal Economy & Policy Insight】(https://www.nri.com/jp/knowledge/blog)に掲載されたものです。
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